「ロケに備えて4カ月間、毎晩食後1時間してから腕立て伏せを30回やってきました。滞在中のホテルでは、エアロバイクを借りてトレーニングもしています。運動は好きなんですよ。頭を働かせなくていいので(笑)」

こう語るのは、11月公開の映画『北のカナリアたち』に主演する吉永小百合(67)。北海道・利尻島などで行われている撮影のため、入念な準備をしてきたという。

「今後の撮影で、スタントマンに頼らずにやりたいシーンがあるんです。高さ20メートルの煙突から下りられなくなった生徒を抱えて助け出すところや、海に落ちた生徒を助けるシーンなどはどうしても自分で演じたくて」

現在撮影しているのは、20年前の回想シーン。吉永の年齢設定は40代で、小学生を相手にアクションさながらの場面が待ち受けている。

「(次のロケ地の)礼文島では、子供たちと走り回ることも多いんです。しっかり乗り切れるように今夜も腕立て伏せ30回と、腹筋・背筋をそれぞれ100回やって体を鍛えますよ。ロケにはバランスボールも持参しました」

”筋トレ”の成果もあって、利尻島ロケでは岩場を駆けるシーンも一発OKだった。歌で生徒と心通わせる、離島の”熱血教師”になりきっている。

クランクアップは7月下旬の予定だが、現時点で阪本順治監督も「吉永さんのこれまでにない表情が撮れている」と自信をのぞかせる。ふだんは自然体で体を動かし、役作りのために必要となればみっちり鍛える――。変わらぬイキイキとした演技の裏には、こんな”女優魂”があった。

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