平成人気番組「イカ天」から考える令和時代のテレビのあり方

間もなく年号が平成から令和に変わるとあって、平成の芸能界を振り返る記事が多い。そこで話題になるのが「イカ天ブーム」。ブームの火付け役となったのは、平成元年(89年2月)にスタートしたTBS系の音楽オーディション番組「三宅裕司のいかすバンド天国」だ。

 

「メジャーデビュー前のインディーズバンドによる対戦番組で、出演バンドの演奏を審査員が『見たい』か『見たくない』で判定。全員が『見たくない』で演奏終了という斬新な審査方法が話題を呼びました。毎週『イカ天キング』を決め、前週のキングと対戦。5週連続で勝ち抜くと『グランドイカ天キング』となり、メジャーデビューが約束されました」(音楽業界関係者)

 

「グランドキング」となったのは、現在も活動するファンクバンド・FLYING KIDS、アコースティックバンド・BEGINら。「グランドキング」にはなれなかったが、個性派バンドのカブキロックスや、たまがメジャーデビューを果たした。

 

「番組には800組以上のバンドが出場しましたが、さすがに大半のバンドが解散しているなど、すでに活動していません。ただ出場バンドの中でいちばんの出世頭は、北海道から上京したばかりの90年11月に出場していたGLAY。勝ち抜けなかったものの、94年にメジャーデビューして大ブレークしました」(TBS関係者)

 

89年の新語・流行語大賞の流行語部門・大衆賞を「イカ天」が受賞するなど爆発的な人気となったが、徐々にバンドブームが衰退。1990年12月29日の放送で、その歴史に幕を閉じた。

 

「平成のバンドブームを作ったのは、間違いなくこの番組でした。今はネットなど、テレビ以外にも娯楽があふれています。にもかかわらず、最近のテレビは流行ものに乗っかるものばかり。令和の時代で生き残っていくためには、こうした“テレビからブームを作っていく”という原点に立ち返る必要があるのかもしれません」(芸能関係者)

 

令和の始まりにも、大ブームとなる番組は生まれるのだろうか。