NHKテレワークドラマに「エンタメ界の底力」民放も追随なるか

新型コロナウィルス感染拡大を受け、緊急事態宣言が5月31日まで延長された。各テレビ局も、ドラマ収録中断の延期を余儀なくされている。いっぽう、4日からオンエアされた新ドラマ『今だから、新作ドラマ作ってみました』(NHK総合)が注目を集めている。人同士が接触することなく、自宅を舞台にリモートトークが繰り広げられるドラマだ。

 

第1話ではコロナ禍でハワイ挙式が中止になったカップルを、満島真之介(30)と前田亜季(34)が演じた。2人が言い争うシーンでは「俺の緊急事態だわ」や「いま流行のソーシャルディスタンス」といったタイムリーなワードも飛び出した。第2話では小日向文世(66)と竹下景子(66)による熟年夫婦が登場。画面越しの「あの世とこの世」で会話を繰り広げる斬新な設定だ。

 

前代未聞ともいえる新ドラマだが、制作過程では並々ならぬ苦労があったという。

 

「企画から1週間以内で許可が下りた異例のドラマです。全てオンライン上で打ち合わせをし、放送まで1カ月弱で仕上げたと聞きました。ドラマでは複数のカメラが入っていますが、スマホに三脚を立てたそうです。画面越しの指示も、場所を示す“こそあど言葉”が通用しなかったとも。演者は短期間で脚本を覚えるだけでなく、カメラの配置や衣装、小物も準備する奮闘ぶりだったそうです」(テレビ局関係者)

 

このような新しい手法は、視聴者から好評を博している。

 

《エンターテインメント界の底力をありがたく満喫してます。ありがとうございます。新しい手法の劇が生まれるところに立ち会った気分です》
《第1夜、第2夜とも登場人物2人だけ、かつ場面もお家という限定的な要素しかないないのに1つのドラマになってるのが本当にすごい。派手さは一切ないけどそれですごく良かったです。 第3夜もとても楽しみです。何事もチャレンジだと思う》
《良い脚本と良い役者そして演出 この3つが揃えば制約された中でもここまでの物ができるのか》

 

NHKでは4月1日からドラマ撮影が中止となった。各メディアによると、大河ドラマ『麒麟がくる』や連続テレビ小説『エール』は7月初旬でストックが切れるという。このような境遇でも、異例のスピードで新作に挑めるのはNHKの強みだろう。

 

「制作費の財源を受信料で賄っている公共放送なので、民放のようにCMスポンサーの制約がありません。テレワークでは、制作費も低額で抑えられるそうです。4月1日から始まったネット同時配信サービスも利用者が増加しているといいます。3密を回避する『新しい生活様式』が提示されたので、民放でもNHKを参考にドラマ制作する可能性もあるでしょう」(前出・テレビ局関係者)

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