eスポーツの専門家として活動していたiSeNN(アイセン)こと小川敬士容疑者(27)が6月6日、15歳の女子高校生にわいせつな行為をしたなどとして、児童福祉法違反の疑いで逮捕されていたと発表された。『NHK WEB』によると小川容疑者は「間違いありません」と供述し、容疑を認めているという。
「小川容疑者は愛知県警の元警察官。’16年に『リーグ・オブ・レジェンド』のプロゲーマーとなり、’19年5月に引退。その後、eスポーツの専門家としてキャスター業や選手の指導などを行っていました。複数の高校で講師もしており、今回の被害者はその高校に通う生徒。わいせつ行為の被害相談を受けた警視庁が小川容疑者を捜査し、今回の逮捕に繋がりました」(スポーツ紙記者)
eスポーツを部活として取り入れる高校は増加傾向にあるが、それでもコーチの座を得ることは珍しいことのようだ。小川容疑者は’20年に公立高校のeスポーツ部コーチになったことを、自身のSNSで誇らしげに語っていた。
<本日のLCK日本語配信お疲れさまでした、全く別件ですが全国でも数少ない公立高校のeスポーツ部統括コーチに就任しました。皆吸収も早く素直で良い子ばかりで教える側が大変助かってます、頑張ります>
まだまだeスポーツの認知が低いなか、小川容疑者が強みにしていたのは元警察官であるという“信頼感”だ。’20年3月、『PreBell』のインタビューで彼はこう語っている。
《全国高校eスポーツ選手権が自分を使ってくれたのは、元公務員っていうキャリアがあるからだと思っています。やっぱり、eスポーツプレーヤーでも『元公務員』っていう肩書があれば親御さんも安心してくれると思うんですよ》
信頼感を崩さないために、配信中の言葉遣いなどにも注意してきたという。そして同じインタビューでこう続けていた。
《そういうイメージは大事にしているので、例えば配信中に危ないことは言わないように、言葉遣いは注意しています。初期のプロゲーマーはそういう点をあまり気にせずに済みましたが、やっと日本のeスポーツも黎明期が終わり、選手のセカンドキャリアについて考え始める時期がきました。ここで関係者の言動が社会的に通用しないものだと後に続く方たちが大変なので、最近はみんな気をつけてますね》
‘19年11月に配信された『eSports World』のインタビューで、「自分がeスポーツとどう関わっていくべきなのか、しっかりとセルフブランディングを考えつつ活動していきます」と語っていた小川容疑者。セルフブランディングには気をつけていたようだが、自らの行動でeスポーツ界のブランディングに大きなダメージを与えてしまったようだ――。