「オンエアが始まって、この作品を愛してくれている皆さんがいたお陰で、僕たちも最後まで走りきることができました。『鎌倉殿の13人』はとうとう終わりを迎えましたが、この作品が、この先も皆さんに愛してもらえたら嬉しいなと思います」
12月18日、こう語ったのは俳優の小栗旬(39)。
この日、小栗が主人公・北条義時を演じた大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合)が最終回を迎えた。神奈川県鎌倉市では、そのフィナーレを小栗や北条政子役の小池栄子(42)といった主要人物を演じた俳優7名とともにパブリックビューイングで楽しむというイベントが行われており、小栗の発言はここでのものだ。
’20年1月に制作が発表され、主演を小栗が、’04年『新選組!』や’16年『真田丸』といった大河ドラマを手掛けてきた三谷幸喜(61)が脚本を務めた『鎌倉殿』。
人気俳優と名脚本家のタッグは放送前から注目度が高く、初回の視聴率は17.3%を記録。以降も根強い人気を誇り、さらに最終回で描かれた義時の壮絶な最期に、SNSでは《まごう事なき大傑作!》《1話から欠かさず観て、心の底から面白かった最高傑作の作品》といった声も上がっている。
『鎌倉殿』のクランクアップ時、「この1年5ヵ月で、RPGで言えば8レベルぐらい上がった感じ」と語っていた小栗。さぞかし、感慨深いだろう。
「撮影を終えた小栗さんは『これまでの作品で経験してきたこととは違う感覚。まだまだ続けていきたい気持ちと、終わってホッとする気持ちが両方ある』と話していました。小栗さんは『鎌倉殿』の登場人物たちを愛しており、“彼らの魅力を最大限に生かすためにはどうすればいいのか”を常に考えていましたからね」(制作関係者)
小栗は座長として作品に向き合い、現場づくりにも貢献してきたという。
「共演者の佐藤B作さん(73)からは『芝居が完璧。セリフも全て頭の中に入っていて、台本を撮影現場に持ってきているところをみたことがない』と“完璧俳優ぶり”を大絶賛されていました。また小栗さんは、現場では俳優やスタッフらのよき協力者でもありました。
例えば源実朝が暗殺される鶴岡八幡宮の大階段のセットは、局内のスタジオで組まれたものです。小栗さんは大掛かりなセットに感嘆し、スタッフの気合に応えようと、自分の出番がないシーンでもリハーサルに立ち会っていました。
それだけでなく実朝役の柿澤勇人さん(35)や源仲章役の生田斗真さん(38)、公暁役の寛一郎さん(26)に“どう動くか”というアイデアも提案。“仲章や実朝の死に際をどうするか”という話し合いにも参加していました」(前出・制作関係者)