10年以上にわたって投稿を続けてきた相賀浩紀さんのTwitter 画像を見る

2月22日、テレビ業界に衝撃が走った。深夜バラエティ番組『タモリ俱楽部』(テレビ朝日系)が3月末で放送終了することが発表されたのだ。1982年から40年以上にわたって続いた人気番組の突然の終了報告に、ネット上ではショックと惜しむ声が相次いだ

 

毎回ニッチな特集を全力で楽しんでいた『タモリ倶楽部』だが、その中でも屈指の人気企画が「空耳アワー」。視聴者から寄せられた、日本語ではないのになぜか日本語に聞こえる「空耳」歌詞を紹介するという企画で、「空耳」の面白さに応じて手ぬぐいや耳かき、Tシャツなどといった記念品が贈呈される。

 

投稿者によって支えられてきた「空耳アワー」だが、中にはかなり熱心な人も。10年以上にわたって投稿を続けてきた、相賀浩紀さんもその1人だ。相賀さんは番組終了の報せが流れた当日、Twitterにこう綴った。

 

《学生時代に授業の一環として見た空耳アワーを「おもしろいな~」と思い、軽い気持ちで空耳投稿を始めて気がついたら10年以上空耳人生を送ってきた私です》

 

また3枚の写真も添えられており、そこには所狭しと並べられた手ぬぐいや耳かきといった景品の数々が。その数はさることながら、贈呈されることが珍しいTシャツまで複数並んでいることもあって、ツイートには《まさかレジェンドの方がツイッターやられていたとは》《すごい、空耳職人や》《凄すぎます。本当にお疲れ様でした》など、驚きと称賛の声が寄せられた。

 

本誌が相賀さんに取材を申し込んだところ、「10年以上前の事なので記憶違いがあったら申し訳ないのですが……」と、当時を振り返ってくれた。

 

「学生時代、たしか英語の授業で『空耳アワー』を観て、「ケインズ・オファリング」というバンドの「カレー・そば・パスタ・ピザ・スープ 何なんすか?」という空耳が面白いなと思いました。さらにその先生が『空耳アワーで採用された人には単位をあげよう』と言ったので、冗談だと分かったうえで空耳探しを始めました。初めて投稿したのは、2011年頃だったと思います」

 

洋楽、邦楽問わず聞くようになったのも、空耳アワーがきっかけだという相賀さん。他の番組への投稿は、ほとんどしたことがないという。さらに、自身の投稿が初めて採用された放送回を、こう振り返った。

 

「2011年11月頃に、トム・ジョーンズの『恋はメキ・メキ』という曲から『ほんこん』というネタで採用されました。 映像にタレントのほんこんさんが出演されていたのと、初採用で耳かき評価を頂けたので、非常に嬉しかったですね。担任の先生は当時、初めて採用されたことを知っていました」

 

投稿するきっかけとなった先生も、ずっと投稿を続ける相賀さんのことを知っていたようで、「社会人になってから偶然、街で再会したときに空耳アワーの話をして、会話が弾んだ記憶があります」と懐かしんだ。

 

これまで全部で91回、採用されたという相賀さん。特に印象に残っている作品を聞くとーー。

 

「『ブルース・ブラザーズ2000』OSTの『ファンキー・ナッソー』という曲から採用された、『姫 清楚だったら良かったです』というネタです。採用されたときに映像後のトークで、タモリさんがブルース・ブラザーズと会って面白話をしたというトークが、印象に残っています」

 

相賀さんの言葉の端々から溢れ出る、番組への並々ならぬ情熱と愛。果たして、番組終了を知ったときにはどう思ったのだろうか。

 

「Twitterを見ていたら『タモリ倶楽部、3月末に終了』という記事がいきなり目に飛び込んできたので、『えっ!こんな唐突に!?』という感情が強かったですね。ただそれと同時に、『前触れもなく唐突に終わるのもタモリ倶楽部らしいと言えばタモリ倶楽部らしいかもしれないな』という感情もありました。最初は好きだった番組が終わるのは寂しいなと思っていましたが。40年続いた番組との事なので、今はタモリさんや関係者の皆様にはお疲れ様でしたとありがとうございました、という気持ちですね」

 

番組は終了してしまうが、気が向けば今後も空耳投稿を続けるかもしれないという。

 

「現在Twitterの別アカウントで、採用されなかったりボツにしたネタを投稿したりしているのですが、もしかしたら新しく見つけたネタを、そちらで投稿したりするかもしれません。 ただ、空耳アワーが特番枠で復活するという希望も捨ててないので、様子を見ながら決めていくと思います」

 

注目を集めた相賀さんのツイートには、すでに3万を超えるいいねがつけられている。多く寄せられた声や反響に、相賀さんはこう語った。

 

「正直な所、まさかここまで皆さんが反応してくれるとは思っていませんでした。色んな方々から感謝の言葉や『あのネタが好きでした』と言って貰えて、続けてきて良かったなと思っています。これからも趣味として空耳探しは続けていくつもりなので、マイペースに頑張っていこうと思います」

 

番組が終わっても相賀さんの“空耳アワー”は続きそうだーー。

出典元:

WEB女性自身

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