「SMAPのメンバー6人全員から黒木さんは“兄貴分”として慕われていました。特に中居正広さん(51)とは最近まで一緒に食事に行っていたほどの仲。それだけに中居さんは訃報に涙を流し、愕然としていました」(音楽関係者)
2月17日、『SMAP×SMAP』(以下『スマスマ』)を手掛けたフジテレビの名物プロデューサーで、13日に54歳の若さで急逝した黒木彰一さんの通夜が行われた。通夜には中居や稲垣吾郎(50)、草彅剛(49)、香取慎吾(47)らSMAPのメンバーが参列し、故人をしのんでいた。木村拓哉(51)を含む5人は、亡くなる直前、病室で別々に面会もしていたという。
「黒木さんは’94年の入社後、初めてADとして配属された番組が『夢がMORIMORI』でした。以来、『SMAPのがんばりましょう』などSMAPの番組を手掛け続けていたことで知られています。亡くなる前にも『さんタク』『まつもtoなかい』などを担当し、現在上演中の香取さん主演舞台『テラヤマキャバレー』では楽曲プロデュースも務めていました。
黒木さんは、本当にSMAPからの信頼があつかったのです。自らがビートルズのファンだったこともあり、熱意あふれる交渉でマイケル・ジャクソンやマドンナ、レディー・ガガなど海外の大物アーティストを『スマスマ』に次々とキャスティングした敏腕プロデューサーでした。それにもかかわらず、まったく偉ぶることもなく、あるスタッフがくしゃみすると生姜湯をすすめるなど、出演者や裏方問わず誰に対しても気さくで優しい人柄でした」(制作関係者)
黒木さんはかつてインタビューで、自らのプロデューサー業についてこう語っていた。
《うまくいっているいい番組はスタッフもバンドの雰囲気あります。何人かが集まって演奏したり歌ったり、何かを作る。テレビ番組を作る上でもバンドっぽくありたいみたいな気持ちがあります》(『ユリイカ』’05年6月号) 《テレビ番組づくりはチームワークが大事だけれど、スポーツ的なそれとは違い、バンド的なもの。(略)私はSMAPと同じバンドメンバー……と言うと、言い過ぎですか?》(『AERA』’14年1月13日号)
SMAPとはもはやバンドメンバーのような関係だったという黒木さん。だが、彼と親交があったテレビ局関係者によると、血液の病気を患い、この2年は闘病中だったという。
「中居さんは以前から実直な黒木さんを心から慕っていて、『スマスマ』のコントでは黒木さんをモデルにした“中山プロデューサー”を演じたこともあります。
そして、一昨年の活動休止から復活した中居さんが満を持して選んだ新番組こそ、黒木さんがプロデューサーを務めた『まつもtoなかい』でした。すでに闘病中だった黒木さんとともに、お互い励まし合いながら作っていましたね。その記念すべき初回ゲストに香取さんが登場したのは、中居さんと黒木さんの交渉力にほかなりません」(前出・制作関係者)
中居は黒木さんとともに、同番組で香取はじめ、新しい地図の3人をゲストに呼べるよう動いていたという。
「中居さんと香取さんの共演は6年ぶりのことでした。フジでまた新しい地図の3人の姿を見られるよう黒木さんは奔走していたといいます。そうした地ならしを終えた後、一夜だけでも『スマスマ』を復活させることができれば……と心から願っていたと聞いています」(前出・制作関係者)