「今月12日にseason23が終わる『相棒』ですが、10月期からseason24の放送が決まっています。最近の水谷さんには“まだ『相棒』を終わらせるわけにはいかない”という固い信念があるそうです」(制作関係者)
3月5日に放送された水谷豊(72)の主演ドラマ『相棒season23』最終回スペシャル前篇(テレビ朝日系)は世帯視聴率10.1%(関東地区)を記録。初回放送の2000年から四半世紀が過ぎた『相棒』だが、いまだに絶大な人気を誇っている。前出の制作関係者は続ける。
「テレ朝制作サイドの本音としては『相棒』シリーズはできる限り続けたいと考えています。しかし水谷さんはすでに70代となり、体力的な問題から継続に消極的な時期があったそうです。
そんななかseason24の制作が決定した大きな理由として、水谷さんが3代目の相棒を務めた成宮寛貴さん(42)を『相棒』に復活させたいという強い希望があったからだといいます」
成宮は甲斐享としてseason11からseason13に出演。水谷演じる杉下右京の相棒でありながら“ダークナイト”として警察の手が及ばない犯罪者たちに制裁を加えるという罪を犯していた。そのため最終回で逮捕されるという衝撃的な展開で作品から卒業した。
「水谷さんは共演当時、成宮さんについて“まだ若いけどこの現場で大きく育ってほしい”と彼の成長をとても期待してましたね。成宮さんを“ナリ”と呼び、現場で演技指導するなど、初代『相棒』の寺脇康文さん、2代目の及川光博さんへの接し方と違い、息子のようにかわいがっていました。本来、成宮さんは2年間限定の出演予定でしたが、水谷さんからの要望もあり3年間の出演となりました」(ドラマ関係者)
しかし、成宮は『相棒』を卒業した翌’16年に芸能界を電撃引退。一部週刊誌で掲載された記事が世間を騒がせた直後だった。最近のインタビューで、成宮は当時の思いをこう振り返っている。
《とにかく、エンターテイメントの世界から距離を取るべきだと思いました。その時、どんなことを言っても、自分の意思に反して周りを巻き込んでしまう。これ以上迷惑かけたくない一心でした。
エンターテイメントに携わる人間として、客観的に自分を見つめ直し、俳優の仕事自体をやめることが正解じゃないかと思えた。実は、その前から仕事にも少し疑問を感じていた部分もあり、俳優の仕事から離れようと決意しました。その時は、アーティストとして、感情よりも今何をすべきか深く考え、行動しました》(「AERA dot.」’25年2月19日配信)
成宮は昨年11月にボートレースのイベントで芸能活動を再開。今月27日から始まるドラマ『死ぬほど愛して』(ABEMA)で約8年ぶりに俳優復帰する。前出の制作関係者は言う。
「水谷さんは、成宮さんから定期的に近況報告を受けていたそうです。芸能活動復帰については直接会って報告されたと聞きました。成宮さんは『相棒』の制作スタッフにも挨拶をしたようです」
水谷は2年前のインタビューで、歴代の『相棒』についてコメントするなかで、成宮に関してはこう語っていた。
「(成宮演じた甲斐は)不思議な魅力がありました。年下なんですね。ちょうど甲斐享くんが30歳、僕が60歳のときだったでしょ。男気とそして若さで…。色気というものは必ずしも男・女あるものではなく、人として持っているものなんだけど、彼は色気ありましたね。自分の息子みたいな年齢だけれど、男同士の何かを感じる相手でした。
彼を見ているとちょっと(自分の)若い時とダブるところがあったんですよ。これはナリ(成宮寛貴)か甲斐享の中にあったのか…両方だと思いますけれど。安住できない、いつも揺れ動いているような自分がいました」(「テレ朝POST」’23年3月14日付)