2024年2月、「くまもと移住アンバサダー」に就任したスザンヌ(スザンヌ公式インスタグラムより) 画像を見る

【中編】「完璧な母を目指すのはやめた」スザンヌ 35歳からの大学生活で気づいた“子育てへの学び直し”から続く

 

「他人に自分の人生を託したくなかったんです」

 

そう語るのは、タレントのスザンヌ(39)。シングルマザーとして一人息子を育てながら、学び直しを始め、この春に39歳で日本経済大学経営学部を卒業した。在学中には、熊本の老舗旅館を買い取り、1億5千万円を投じて「KAWACHI BASE―龍栄荘―」として再生。現在も経営を続けている。

 

芸能界でのツテに頼らず、なぜあえて学生に混じって学び、起業という道を選んだのか。その根底にあったのは、「自分で選んだ道の責任は、自分で引き受ける」という覚悟だった。

 

■起業や経営が、遠い世界のものではないと気づいた

 

「いつか起業してみたい」――漠然とそう考えていたスザンヌは、日本経済大学に入学後、起業ゼミに参加した。

 

「マーケティング論や経営戦略論、企業活動法など、さまざまな講義を通して、経営の輪郭が少しずつ見えてきたんです。ビジネスの概念だけでなく、小切手の書き方といった実務的なことも教えてもらえて。そうした学びがつながっていく中で、経営は憧れの対象ではなくて、実現できるものだと思えるようになりました」

 

さらに、起業ゼミでの学びが背中を押した。

 

「起業を目指す学生たちが集まって意見を交わすゼミがあって、私も参加しました。みんなのアイデアを聞くなかで刺激を受けましたし、仲間や先生からたくさんアドバイスももらって。『こういう手順を踏めば、事業ができるんじゃないか』と考え始めたら、『やってみよう』という気持ちになっていました。実際にやってみるとめちゃくちゃ大変でしたけど(笑)」

 

在学中には学生起業としてアパレルブランドを立ち上げるなど、漠然と思い描いていた起業の夢は、学びを通じて現実のものとなった。

 

起業するにあたっては、「芸能界にいるのだから、その道のプロに教わったり、サポートを受けたりすればいいのでは」「知名度を生かしてクラウドファンディングで資金を集めては」といった声もあった。しかし、あえてそうした道は選ばなかった。

 

「正直、芸能の仕事をしているからこそ、教えてくれる人や支えてくれる人はたくさんいたと思います。でも、大学で一から学んだのは、選択した道の責任を自分で引き受けられる自分でいたかったから。誰かに頼り切って事業を始めたら、うまくいかなかったときに『あの人に言われてやったのに』って思ってしまいそうで。それが嫌だったんです」

 

そして、約1億5千万円の身銭を投じ、故郷・熊本市にある老舗旅館を買い取った。“自分で責任を引き受ける”という感覚は、彼女の母の背中から受け取ったものでもあった。

 

「私の母も女手一つで私たち姉妹を育てながら、働く姿を見せてくれていたんです。だから、自分の頭で考えて、自分で納得したうえでやろうっていうのは、ずっと心の中にありました。手掛ける事業は、自分で責任が取れる範囲でやっていきたいという思いは今も変わらないですね」

 

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出典元:

WEB女性自身

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