子宮頸がんと子宮体がん、そして乳がんは“女性のがん”といわれることもある。多くの人が恐れる女性のがんに罹患しつつも、前向きに乗り越えている人たちがいる。
■「“生かされている意味”を考えるようになって」
「元気になった私を見て、『がんは治る時代』と知ってほしい! 『邦子さんの講演を聴きに行ったあと検診に行ったら、小さながんが見つかりました』という手紙が届くたび、全国講演が役に立っている! という実感があります」
長年芸能界の第一線で活躍する山田邦子さん(66)は46歳のとき、出演したテレビ番組の企画で偶然乳がんが発見された。
「当時放送されていた『たけしの本当は怖い家庭の医学』(テレビ朝日系)の“乳がん特集”の収録中に、自己検診をしてみて、右乳房の上のほうに小さなしこりを発見したんです!」
運よくしこりは1センチの早期発見。3センチ以下だったため、乳房温存術の適用となり、その後の再手術を経て、放射線治療を約1カ月(28回程度)、さらにホルモン療法を5年間継続した。
「病院の検査ではがんはなんと3つもあり、再手術をしたり、治療中はいろいろ不安でした。
あれから約20年経ったいまでも熱が出たり、不調があると、『再発? 転移?』と、ふともやもやする。これが“がん”ですね」
紹介された聖路加国際病院で、主治医となってくれた矢形寛先生に全幅の信頼を置いたが、2019年に急逝。その後、コロナ禍で受診控えも影響したのか、親しい友人が何人も他界してしまったという。
「人間はいつかは皆、死ぬのです。大切な人たちを見送ってきた私は、“生かされている意味”“命拾いした使命”を考えるようになりました」
20歳でデビューして以来、がんを告知されるまでは多忙を極め、睡眠不足、暴飲暴食、ストレス過多の生活だった。
「楽屋で配られるお弁当を年間1千食食べていましたから。さすがに偏っていたんでしょうね(笑)」
