涙ながらに事故を語るティア・コールマン (写真:AP/アフロ)

米ミズーリ州ブランソン近郊のテーブルロック湖で19日(現地時間)、水陸両用の観光船ダックボートが転覆し、17人もの乗客が犠牲となった。この事故で夫と3人の子どもを含む親族9人を失ったティア・コールマンが転覆した瞬間の恐怖をCNNのインタビューで語った。

 

「水が大好きだったわ。私が水瓶座だからなのかどうかはわからないけど、とにかく昔から水は好きだった。でも、ボートの中に水が流れ込んできたとき、一体何が起こっているのか理解できなかった。私のすぐ横には息子がいたけれど、水がボートの中を満たしたときにはすでにあの子の姿は見えなくなっていた。誰の存在も感じられないし、見えなかった。頭の中はとにかく『脱出しなきゃ、脱出しなきゃ』、そればっかりで」

 

事故当日の天候は荒れ模様で、偶然湖畔に居合わせた人が撮影した動画では、二艘のダックボートが強風による波で激しく揺れている。一艘はなんとか岸までたどり着いたが、もう一艘は船体を大きく傾け、やがて転覆してしまった。

 

「上に向かって泳ぎながら、ひたすら祈っていた。神様、どうか、子どもたちのところに連れて行ってください、子どもたちのところへ、お願い、と」

 

ダックボートの船長は転覆直前、乗客に「救命胴衣をひっつかむ心配はありませんよ。必要ありませんから」とのんきにアナウンスしていたという。

 

「だから誰もライフジャケットに手を伸ばさなかったのよ。もしあの時、救命胴衣を着けていれば、私は子どもたちをきっと助けることができた。だって、少なくとも水面には浮くことができていたはずでしょう。私は浮いてきたあの子たちを掴みさえすればよかったんだから」

 

コールマンの親族で、生き残ったのは13歳の甥1人だけだった。

 

国家運輸安全委員会の元幹部は、ダックボートの運行を禁止するべきだと提言している。

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