『パラサイト』以外にも!配信で見られるおすすめ韓国映画
【Okja/オクジャ】Netflixで独占配信中

今年のアカデミー賞で、『パラサイト 半地下の家族』が作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4部門を受賞し、一躍世界の注目を集めた韓国映画。歴史は浅いものの、その進化のスピードはものすごく、今や技術面でも脚本面でもハリウッドに負けないという。そこで、映画ライターのよしひろまさみちさんに今、見るべき作品を聞いた。

 

■ポン・ジュノ監督が描く少女と動物の友情『okja/オクジャ』配信:Netflixオリジナル

韓国の山村で暮らす少女ミジャは、大きく穏やかな動物オクジャが大の親友。ある日、アメリカにある多国籍企業が、ある計画のためにオクジャに目をつけ、連れ去ってしまう。食の問題をブラックユーモアたっぷりに描いた米韓合作。

 

■光州事件を実話ベースに描いた感動作『タクシー運転手~約束は海を越えて~』配信:Amazon prime videoほか

1980年5月、光州で大規模なデモが発生し、軍が街を封鎖した噂が流れる。ドイツ人記者ピーターは、タクシー運転手を雇い、現地に向かう。民主化運動のきっかけとなった光州事件が世界に報じられるまでの決死の数日を描く人間ドラマ。

 

■南北問題を社会派エンタメにした娯楽作!『鋼鉄の雨』配信:Netflixオリジナル

韓国企業が北朝鮮と手を結ぶ記念すべき日にクーデターが発生。最高指導者は瀕死の重傷を負い、その場にいあわせた元工作員チョルウは彼を連れて韓国へ脱出するのだが……。南北の緊張関係を舞台にした、社会派フィクション。

 

■パンデミック系ノンストップムービー『新感染 ファイナル・エクスプレス』配信:Hulu、Netflix、Amazon prime videoほか

ファンドマネージャーのソグは、娘を連れて別居中の妻のいる釜山へ。ちょうどそのころ、ソウルを起点に謎のウイルス感染が急速に蔓延。彼らが乗る釜山行き高速鉄道にも感染者が乗り込んで……。丁寧なキャラクター描写が秀逸な感動作。

 

■韓国民主化闘争を描く骨太な社会派ドラマ『1987、ある闘いの真実』配信:Hulu、Amazon prime videoほか

1987年1月、軍政下の韓国。警察の尋問で大学生が死んでしまい、隠蔽工作が始まる。疑念を抱いた検事、真実を公表しようとする新聞記者と刑務所看守などが立ち上がるのだが……。民主化のきっかけとなった実話の裏には、報道 vs. 権力という構図が。

 

■南北がタッグを組んだ痛快刑事アクション『コンフィデンシャル/共助」配信:Hulu、Amazon prime videoほか

米ドル偽札を作る組織の捜査をしていた北朝鮮の刑事チョルリョンは、原板を持って逃亡した組織を追い韓国へ。韓国側の協力も得て、史上初となる南北共助捜査が始まるのだが……。北のエリート刑事と南の熱血刑事の掛け合いが絶妙。

 

■韓国映画歴代興行収入第2位の超大作『国際市場で逢いましょう』配信:Hulu、Amazon prime videoほか

朝鮮戦争時に母と2人の妹と釜山に避難したドクスは、一家の大黒柱として西ドイツへの出稼ぎ、ベトナム戦争出征などを経験。釜山の国際市場を起点に、時代の荒波にもまれながらも、家族のために生き抜こうとした男を描く大河ドラマ。

 

この20年、韓国映画界は豪速で躍進し、ついには映画界最高の賞をゲットするほどに。

 

「よく言われるのは、韓国は映画コンテンツを国策としてやっているから強い、ということ。でも、それだけではオスカーは獲れないし、韓国と同レベルの政府助成が他国でも当たり前なんです」

 

そう、よしひろさんは語る。では、何が日本映画より進化しているのだろう。

 

「大きな理由は2つ。(1)国の文化予算の使い道、(2)現場の環境です。(1)は韓国の場合、単純に日本の倍くらいの予算と助成金制度があります。日本も助成金制度はありますが、映画作りのプロセス上で『実際の撮影に関わるもの』にしか使えないルールがあり、物語を決める企画段階、または宣伝などには助成金が使えません」

 

また、「少ない予算の中でも選ばれし中規模級の作品にしか割り当てがいかないのも問題」とよしひろさんは言う。

 

「(2)に関しては、じつは韓国映画の制作現場は、ハリウッド同様に労働者ファーストの契約があります。これは『パラサイト』の監督のポン・ジュノをはじめ、すでにハリウッドで仕事をしたことのある映画人が変えたこと。働く人の環境がよくなければ、いい作品は作れない、という基本に立ち返ったことで、この数年の作品クオリティが飛躍的に向上。そればかりか、労働条件が同じということで、ハリウッド映画の招致もスムーズに。マーベル映画のロケを招くことにも成功しました」

 

「女性自身」2020年3月24・31日合併号 掲載

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