「全身にじんましんと湿疹ができて、つらいです。子どものころはなんともなかったのに……」(30半ばの女性)。聞けば、周りのアラフォー女性の間でも似たような症状が頻発。これは珍しいことではなく、最近は、大人になってからアレルギーを発症する女性が増えています。

 

「原因として、もっとも考えられるのはストレス。ただでさえ、女性は40歳を境に自律神経の働きが乱れ、血流が悪化します。それに合わせて腸内環境も衰えますが、腸内環境が悪いと、アレルギーのもとになる『IgE抗体』が血液中に増える傾向があるのです。そこに、さらにストレスが加わることで、発症の引き金となるのです」

 

そう話すのは、「診察5年待ち」といわれる順天堂大学教授・小林弘幸先生。ストレスは副交感神経の働きを衰えさせ、血液の質を悪くし、免疫力そのものを下げてしまう。子どものころにアトピー体質だったわけでもないのに、疲れたときにじんましんや湿疹が出るのはその代表例。こうした発疹は、「昨日は脚、今日は腕」と、血流が滞っている部位に起きやすいという。

 

「アレルギー体質は遺伝も関係していますので、簡単に克服できるものではありません。しかし、ハウスダストやダニなど、アレルギーの原因になりうるものは遠ざけ、部屋は清潔に保ちましょう。また、ストレスから上手に逃げることも自己防衛のひとつ。規則正しい生活も、免疫力を高めるポイントです」(小林先生・以下同)

 

さらに体質の改善をはかるなら、腸内環境の改善を。腸に刺激を与えることで、アレルギーのもとになるIgE抗体の生産を抑え、血流もよくしていこう。

 

「腸の環境をよくするには『ひねり』が大切なので、最近はやりのフラダンスやヨガなどを習うのもいいですね。ストレス解消にもなって一石二鳥です。両足を開いて立ち、腰に両手を当て、腰を左右にひねる、腰を左右に振る――これだけでも効果的なので、習い事に行く余裕がない方も、気分転換にお試しください」

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