■サラダには酢玉ねぎを加えて血液サラサラ!
朝8時30分から食べはじめる朝食は驚きの連続。特に珍しいのは、飲み物の豊富さだ。アマニ油と黒酢をプラスしたトマトジュース、牛乳と豆乳を1対1で混ぜて、きな粉とハチミツを加えたハチミツきな粉ミルク(ホット)。そして飲むヨーグルトと食後のコーヒーまたはココアをいただく。
もちろん食事もしっかり。パプリカと三度豆(いんげん豆)を鶏もも肉で巻いたメイン料理にパンとチーズ、ゆで卵が添えられ、さらに自家製の「酢玉ねぎ」が入ったサラダが存在感を放つ。
「酢玉ねぎは、玉ねぎとキャベツを電子レンジで加熱処理し、酢とレモンで味付けしたもの。常備菜にしてサラダに入れています」
そのほかにも、ドライフルーツとシナモンを加えたヨーグルト、新鮮な果物、スープ。これらを小一時間かけてゆっくり食べるという。
「朝、しっかり食べると、その日一日中、調子がいいんです。朝食後にはラジオ体操をしてから活動開始。週5回はジムに行き、6時間ほどかけて筋トレとストレッチ、ランニングをこなしています。日曜日は卓球教室。火曜日はマラソン練習で月間の走行距離は150キロ前後。これだけ運動しようと思ったら、朝、たっぷり食べないと」
さらに“無塩・無砂糖・無油”も内田家流だ。
「うちは砂糖を使いません。甘味はすべてハチミツと本みりん。塩も使わないようにして、料理の味付けは白だしやポン酢、にんにく、しょうが、ごまなどで。刺身も醤油に酢を混ぜて食べます。油もトマトジュースに加えるアマニ油以外はまったく使いません」
内田家の朝食は、医学的にも太鼓判を押せるという。『放っておくとこわい症状大全』(ダイヤモンド社)など長寿食に詳しい秋津医院院長の秋津壽男先生が語る。
「にんにくやしょうがなどの味の成分を利用して塩分を減らしているのは素晴らしい取り組み。また、血液をサラサラにする玉ねぎやアマニ油、疲労回復に効果があるクエン酸が多い黒酢を普通の食事にプラスするなど、楽しみながら健康にいい食べ物を取り入れているのがとってもいいです。いくら体によくても我慢しながらとっていたら実になりませんから。とくに豆乳、きな粉などの大豆製品には、良質なタンパク質だけでなく人間に必要な栄養素がバランスよく含まれており、長寿食として世界的に注目されています」
健康長寿のお手本のような食生活をパワーに“アラ90”ランナー夫妻の今後の目標は?
「今の健康な日々に感謝しながら、毎日を過ごすことです。それを続けていけば、来年の大阪マラソンで90歳と86歳という176歳で6回目のギネス記録達成という目標も出てくると思います」
健脚夫婦の朝食を、できるところから取り入れて、せわしない日々を駆け抜けよう!