■しらすおろしを食べると肝機能が低下する恐れが
「しらすおろしが好物という方は多いでしょう。しかしこちらも好ましくない組み合わせです。
しらすに含まれるリジンの吸収を大根の酵素リジンインヒビターが妨げてしまうからです。
タンパク質の吸収を促進させブドウ糖の代謝やカルシウムの吸収を促進する働きを持つリジンは必須アミノ酸のひとつ。体を構成するタンパク質の組み立てに必要な栄養素です。
リジンが不足すると、疲労感、肝機能低下、血液中の飽和脂肪酸、コレステロール値増加などの症状が起こる可能性があります。
解決策は、しらすおろしを食べるなら、大根おろしに酢やかんきつ類をかけること。リジンインヒビターの働きを抑えてくれます」
納豆に熱々のご飯は、日本人ならではの定番だが……。
「血栓症予防に効果が期待されるナットウキナーゼは50度以上の温度で働きが鈍くなり、70度ではほとんど働きません。
熱々ご飯は50度以上になるので、医学的見地からは、あまりおすすめできません。
人がおいしいと感じるのは40~48度のほんのりあたたかいご飯。納豆をかけるなら、50度以下のご飯にしましょう」
森田先生は、特に日本人のカルシウム不足に警鐘を鳴らす。
「全体的にカルシウム不足の日本人は、カルシウムを上手に摂取しないと骨粗しょう症になってしまいます。カルシウムを無駄なく上手に摂取してもらいたいですね」
ここで紹介した以外にも、さまざまなもったいない組み合わせがあるので、ぜひ下の表を参照して、せっかくの栄養素を無駄にしないように心がけよう。