(写真提供:COSチョコ京都山科店) 画像を見る

「東京・下北沢の1号店を皮切りに2022年6月に11店舗だった『コストコ再販店』は、2024年6月、120店舗まで増えました」

 

そう話すのは「コストコ情報館」を運営するHuskycart代表の信川拳さん。ここ2年で約10倍に増えたという再販店とは?

 

「コストコで商品を仕入れ、それを小分けにして販売しています。利益を約3割のせて販売する店が多く、単価を比べると割高なのですが、最近人気で出店ラッシュの模様です」(信川さん、以下同)

 

本家コストコはご存じのとおり、アメリカ発祥の会員制総合スーパーで、倉庫のような店内に箱売りや大容量パックの商品が山積み。とにかく安いのが売りだ。

 

とはいえ「大容量すぎて食べきれない。冷凍するにも冷凍室に入りきらない」と嘆く声をよく聞く。

 

たとえば、食事パンとして人気のディナーロール。記者が購入したコストコでは36個入りが558円だ。1個あたり15.5円と破格だが、再販店では9個入りが250円。1個あたり27.8円とコストコの1.8倍だが、食べ切りサイズともいえる。

 

バウンティのペーパータオルは、12個入りで人が隠れそうな大きさだ。再販店で1個買うと550円だが、コストコの単価は416.5円。安さに異論はないが、どこにしまえばいいのだろう。

 

ハイローラーBLTは、トルティーヤでベーコン、レタス、トマト、チーズを巻いた人気の総菜だ。本来はグラム売りだが、数えると21個あり、1個あたり89.2円。おひとりさまや高齢の少食世帯だと、再販店の1個100円×3個パックを選ぶ人も多いだろう。

 

コストコ名物ともいえる直径40cmのピザは、日本の家庭用オーブンには入りきらないビッグサイズ。再販店では12分の1カットを2切れ、6分の1枚分を500円で販売していた。コストコ同様の1枚分に換算すると3千円になる。1枚分の価格は1.5倍だが、「味見したい」人が多いのでは。

 

信川さんは「コストコ再販店は各地で事業者が違うので、価格も小分け方法もさまざま。ただ単価を考えると本家コストコにはかなわない」という。それでもコストコ再販店のほうがお得な“裏ワザ”的利用方法を教えてもらった。

 

【 裏ワザ(1)】コストコが近くにない地域の再販店は利用価値大!

 

「日本にコストコは33店舗あるだけです(2023年8月24日現在)」

 

コストコが近くにない地域でコストコに行こうとすると、高速道路料金やガソリン代が必要だ。買い物代金に交通費を合算すると、近くの再販店のほうがお得だ。

 

また、箱買い、大量購入が基本のコストコは郊外にあることも多く、マイカーが必須だ。

 

「コストコに行くためにレンタカーを借りるくらいなら、駅前にある再販店での購入が割安でしょう」

 

■「おいしいものを少しずつ」なら再販店かも

 

【 裏ワザ(2)】利用回数が少ない人は、年会費不要がお得

 

コストコの年会費は最安で4千840円。毎月1回利用すれば1回400円ほどになるが、利用回数が少ないと商品の安さを打ち消してしまう。たとえば年2回しか利用しないなら、年会費は1回2千420円相当になる。商品代金が2千円ほど高くついても年会費を考えると、再販店に軍配が上がる。

 

【 裏ワザ(3)】おひとりさまや高齢者世帯の“少しずつ消費”をかなえる

 

たくさん買っても、食べ切れず腐らせると本末転倒。節約のつもりでも、ムダ遣いでしかない。

 

「“おいしいものを少しずつ”が好きなら再販店が合っているかも」

 

いっぽうコストコは「イヤなら解約する手もある」という。サービス内容に満足できない人が有効期限内に解約を申し出ると、年会費全額を返金する規定があるからだ。

 

最寄りのコストコの場所や、再販店の使い勝手などを見比べて、コストコ品をお得に利用しよう。

 

次ページ >【グラフあり】コストコ再販店の数の変移

【関連画像】

関連カテゴリー: