「家事や育児で夫が動いてくれない」
「会話の多かったあの頃に戻りたい…」
夫婦関係は女性にとって最大といっていいほどの悩みの種。
著書の累計発行部数が35万部を超える人気恋愛コラムニストの神崎メリさんは、最新刊『既婚メス力』(光文社)で、結婚後も夫に“溺愛”され続けるためのメソッドを提案している。ここではそんな神崎さんに、夫婦仲を良くするための“最初の一歩”を聞いた。
■「家庭内の敵」になっていませんか?
「実は、私自身が一度離婚を経験しているんです。だから、夫婦関係に悩む女性の気持ちは痛いほどわかります」と神崎さん。
女性は、仕事や家事、育児で毎日めいっぱい。気づいたら「なんで私ばっかり?」と不満がたまっていく。だがその態度は、夫からすると“責められてる”“信頼されてない”と感じさせてしまうという。「この人は家庭内の敵だ」と思われてしまうことすらあるのだ。
こうなると、どんなに些細な出来事でも大喧嘩の火種になる。夫が勝手にトイレットペーパーのメーカーを変えただけで腹が立ち、夫は「そんなことで怒るな」とイライラを返してくる。すれ違いは加速し、夫婦間に冷たい空気が流れ出す。だが、そんなときこそ“メス力”の出番だという。
■“リスペクト”と“ラブ”がカギ!
『既婚メス力』では、夫婦仲を良くするために必要なのは「リスペクト(尊敬)」と「ラブ(愛)」の2本柱であると説いている。
「女性が“あなたを信頼してるよ”って姿勢を見せると、男性は“俺が家族を守らなきゃ”ってスイッチが入るんです。家庭にちゃんと責任感を持つようになって、自然と行動が変わってきますよ」
神崎さんは、まず取り入れたい具体的な方法として、「小さな“ありがとう”を口にする習慣」を挙げる。
「“今日は早く帰ってきてくれて助かったよ”って伝えるだけで、夫は“頼られてる”って嬉しくなるんです。そこから信頼と愛情の循環が始まります」
さらに、家庭内の小さな決定権を夫に任せてみるのも効果的だという。
「例えば、“今日の夕飯、あなたが食べたいものでいいよ”って任せてみる。そして“美味しい、あなたに選んでもらってよかった!”と笑顔で感謝する。そうすることで、夫は自分が頼りにされていると実感でき、妻を幸せにしてるという手応えから自発的に動くようになるんです」
■女として見られなくなった…その不安にも答えがある
年齢を重ねるにつれて「女として見られていない」と感じる女性も多い。だが、神崎さんはこう語る。
「40代でも50代でも、女性は“妻”である前に“女”でいたいですよね。夫にとって“ただの家族”じゃなく、“愛おしい女性”でいるためには、ちょっとした言葉や仕草がすごく大事なんです」
日常の中で、“女性らしさ”を思い出すきっかけを自らつくることがポイントだ。たとえば、夫の帰宅時に一言「おかえりなさい」と笑顔で出迎える。たったそれだけでも、夫の中の“女としての妻”への意識がよみがえる。
「“あ、この人やっぱり素敵だな”と思ってもらうには、こちらが先に“あなたに見られている”ことを意識することが大切。“女をやめないぞ”って、心のどこかで思っていてください」
■愛情は日々の積み重ねで育てられる
神崎さんによれば、夫婦関係を良くするには「恋愛感情を意識的に持続させる努力」が重要だという。
「たとえば、たまには夫に“好きだよ”って伝えてみてください。恥ずかしくても大丈夫。“そんなこと言ってどうした?”なんて言われても、“ただ言いたかっただけ”って笑えばいいんです」
また、LINEのやりとりもメス力を発揮する場。事務連絡だけでなく、時には「今日もありがとう」や「無理しないでね」といった気遣いの一言を添えることで、夫婦の心の距離はぐっと縮まる。
■夫婦仲は「仕切り直し」で変えられる
夫婦関係は、放っておけばどんどんすれ違っていくものだ。だが、“メス力”を知り、行動を少し変えるだけで、関係は何歳からでも仕切り直せる。
「夫婦関係って、放っておいたらどんどんすれ違っていくもの。でも“メス力”を知って、行動を少し変えるだけで、関係は何歳からでも仕切り直せます」
「大切なのは、“どうせ変わらない”って諦めないこと。“私、幸せになりたい”って気持ちがあれば、ちゃんと未来は変わりますよ」
“夫婦は人生最強のパートナー”という言葉の通り、お互いを尊重し、愛し合う関係はつくっていける。その第一歩が“メス力”である。
