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(写真・神奈川新聞社)

相模原市は22日、両親から虐待を受け市児童相談所(児相)に通っていた市立中学校の男子生徒=死亡当時(14)=が2014年に自殺を図り、今年2月に死亡したと発表した。男子生徒は市児相職員に「児童養護施設に行きたい」と訴えたが、市児相は「緊急性がない」と判断して一時保護を行わず、面談で対応した。

会見した市児相の鳥谷明所長は「体のあざや衰弱など生命に危険があれば、ちゅうちょせず保護した。判断に間違いはなかったと考えているが、自殺で亡くなったことをたいへん重く受け止めている」と述べ、外部有識者を交えて検証する考えを示した。

市児相によると、13年秋、小学6年生だった男子生徒の顔にあざがあると学校から連絡があり、市児相は両親から暴力を受けた身体的虐待の事案として把握。市児相は区のこども家庭相談課と連携して対応した。

ところが中学生になった14年5月末、生徒は親から暴力を受けたとして深夜に自宅近くのコンビニ店に駆け込み、警察官が保護した。市児相は同6月から月1回ほどの頻度で両親の指導や生徒との面談を始めたが、生徒は9月と10月の面談で「養護施設に行きたい」と訴えたという。

面談は親子が市児相に通う形で行われていたが、両親は母親の体調不良を理由に面談を10月で取りやめることを連絡。その際、市児相は生徒の一時保護を提案したが断られた。市児相は「親子の関係が改善する方向で、暴力もなく推移していた」との理由で強制的な保護まではせず、市児相職員が学校で生徒と面談を続けることにしたという。

しかし直後の10月下旬、生徒が父親に投げ飛ばされてベッドに脇腹をぶつけて負傷したことを学校が連絡してきたが、市児相は「(学校側が)緊急性を訴えたものと認識しなかった」という。

生徒はこの半月後の11月中旬、親族宅で自殺を図った。遺書はなかったという。虐待と生徒の自殺との因果関係について鳥谷所長は「私の口からはっきりと述べることはできない」とした。

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