(写真・神奈川新聞社)
サッカー女子の日本代表「なでしこジャパン」が2、5日の国際親善試合で米国と戦う。代表選手20人中、なでしこリーグ2部所属は2人。そのうちの一人が、リーグ首位を走るノジマステラ神奈川相模原でセンターバックを務める早大出身のルーキー、高木ひかりだ。
「夢のよう。びっくり」と本人が驚く初選出だった。ノジマでは2013年の吉見夏稀以来2人目となるフル代表選手。高木は「レベルの高い中でやれる。思い切り楽しんでやりたい」と言葉を弾ませた。
静岡県三島市出身。元日本代表FW高原直泰を育てた三島山田サッカースポーツ少年団で小学3年時に競技を始め、2012年のU-20(20歳以下)ワールドカップ(W杯)で銅メダルを獲得するなど、各年代の代表で活躍してきたエリート選手だ。
そんな有望株は、なでしこリーグ1部チームの複数あったオファーを断って、ノジマ入り。午前は社業、午後は専用グラウンドで練習する日々を送り「環境面は予想以上。生活が規則正しくなった」と喜び、プレー面でも「パスミスが減った」と実感している。
162センチ、60キロ。バレーボールで国体出場経験がある父久光さん譲りの運動神経を持ち、フィジカルの強さもある。
何より相手の攻撃を予測して「先手を取る」と話す賢さが最大の持ち味だ。ノジマでは守備の要として、9試合連続無失点勝ちという離れ業を仲間とともに記録。早大時代にはトップ下を担うなど、ボールを扱う技術も高い。
課題は「謙虚すぎる、もっと強気でやれとよく言われる」と本人も自覚している遠慮がちな性格だが、昨年のW杯カナダ大会を制した米国との試合で飛躍し、殻を破れるか。「一番強い相手。元気ハツラツとしたプレーを出したい」と気合はばっちりだ。
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