(写真・神奈川新聞社)
江戸時代に流行したひな人形や精巧な調度品が並ぶ特別展が、鎌倉市雪ノ下の鎌倉国宝館で開かれている。3月12日まで。
ひな祭りの起源は平安時代までさかのぼり、江戸時代に入ると年中行事としてさまざまな人形や調度品が作られるようになった。鎌倉の旧家などから国宝館が寄贈を受け、50件以上を時代順に並べている。
目を引くのは、江戸中期に流行したといわれる大ぶりな「享保雛(きょうほうびな)」。能面のような面長な顔立ちで、女びなの胴部が丸く膨らんでいる。
ガラスや蒔絵(まきえ)で精巧に細工されたミニチュアの調度品や、御殿内に男びなと女びなを並べた豪華な御殿飾りも華やか。女性の祈りという観点から、奈良の当麻(たいま)寺に伝わる当麻曼荼羅(まんだら)の由来を描いた国宝「当麻曼荼羅縁起絵巻」も展示し、来館者が見入っていた。
午前9時~午後4時半。月曜休館。観覧料は一般400円、小中学生200円。問い合わせは、同館・電話0467(22)0753。
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