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(写真・神奈川新聞社)

 

事件から7カ月余、面会室での植松聖被告は、テレビカメラに囲まれ笑みを浮かべた逮捕直後の印象から一変していた。記者3人に来訪の謝意を何度も伝え、丁寧な言葉遣いで遺族への謝罪を繰り返した。

 

「よろしくお願いします」。署員に連れられて面会室に姿を見せた植松被告は開口一番そう告げると、立ったまま深く腰を折り、「遠いところを来ていただきありがとうございます」と言葉を継いだ。

 

ほっそりとした体形に、上下とも黒色のスエットを着用。逮捕時に金色だった短髪は耳を隠すぐらいまで伸び、根元から半分ほどは黒色に戻っていた。

 

やや背中を丸めて質問に聞き入る。表情、目つき、語り口は終始穏やかだ。「面会させていただいたのは、第一に謝罪の言葉を伝えるため」と説明し、その後もはっきりした口調で「話したいことはあるが、今は謝罪に専念したい」「今は私のことを話すより謝罪」と重ねた。「遺族」が事件を連想させる言葉だと立ち会いの署員に注意されて以降は「被害に遭われた方々」とした。

 

言葉に詰まったのは、遺族の感情に思いを巡らせた時だった。「想像を超えた苦難の連続と知っている」と表現し、苦難の連続の意味を聞くと「常識を超えた苦しみ…、つらさ…、ですね」。障害者を育て、ともに生活することへの私見を述べたとみられ、植松被告が障害者への意識をのぞかせた唯一の場面だった。

 

一方、具体的な友人の名を挙げて心配しているようだと告げると、ふっと表情を崩す場面も。会いたい人を問うと「たくさんいるが、今は謝罪に専念し、質問への答えは控えさせていただきたい」と口をつぐんだ。