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(写真・神奈川新聞社)

 

相模原市緑区の山間部に出没するツキノワグマから児童・生徒を守るため、同市南区の電機会社が電線を再利用して手作りした「熊よけ鈴」を毎年贈っている。5年目の節目を迎え、8日に市教育委員会から感謝状が贈られた。

 

「熊よけ鈴」を贈り続けてきたのは、制御盤やロボットなどの設計製作を手掛ける中村電機(南区大野台4丁目)。2013年、ツキノワグマの出没が相次いだことから、「山間部の子どもたちが安心して通学できるように」と小中学生820人に、カラフルな色の細い電線を再利用した「熊よけ鈴」を贈ったのがきっかけだった。

 

翌年からは小学校に入学する新1年生に贈り続けてきた。今年は藤野、藤野北、藤野南、青根、青野原、鳥屋、桂北に入学予定の新入生91人分を用意。8日の式では、各校長が感謝の気持ちを伝え、直接受け取った。

 

高校3年の長女と中学2年の次女がいる同社の中村勝彦社長(45)は、娘たちと同世代の子どもたちがクマ出没におびえながら登下校する状況に心を痛めていた。「気付いたら5年。南区で会社を経営しているが、合併後に緑区と何かコミュニケーションを取りたいという気持ちがあった」と振り返る。

 

「小学生がうれしそうにランドセルに付けた鈴を見せてくれ、涙が出るほどうれしかった。お礼の手紙で従業員のモチベーションも高まる。児童たちには相模原にこんな町工場があることも目を向けてもらえれば」と喜びを表現した。

 

藤野小の佐藤健司校長は「児童や保護者は安全対策には敏感。いつ出没するか分からないだけに助かっています」と話していた。