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(写真・神奈川新聞社)

 

災害時に備えた「マンホールトイレ」を相模原市と相模女子大学学芸学部生活デザイン学科(同市南区)の学生が、より使いやすいように共同で改良・制作した。女性の視点を生かした試作品は29日まで、市役所1階ロビーに展示している。

 

試作品は風で倒れるのを防ぐため、現在配備されているモデルから骨組みを1本増やした5本足のテントに改良。天井は2.2メートルと約30センチ高め、トイレ部分は洋式に変更した。

 

また、周囲から内部が見えないために使われるテント部分は、強い日差しでも人影が確認できないように、遮光性が高い生地を使用。利用者が内部からかける鍵は、車いす利用者にも使いやすいよう高さを分け二つに増やした。

 

学生たちは「五角形という形状は、内部空間が思った以上にゆったりしている」「便座に腰掛けた感覚がしっかりした構造で、安心感がある」と手応えを感じる一方、「テント生地のドアが地面に付かない工夫が必要」などと、新たな課題も見つかった。

 

マンホールトイレは、避難所の敷地などにあるマンホールを活用し、穴の開いた特殊な形状のふたに交換。周囲から見えないようにテントで覆う構造で、同市は各公園の倉庫などに計530セット配備している。

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