(写真・琉球新報社)
おきなわ多文化共生のまちづくり振興会は13日、沖縄市仲宗根町のGo-ma Houseで「多文化共生カフェLGBT編 沖縄版アライ結成編」を開いた。FMコザでパーソナリティーとして活躍するおねぇカラーズのメンバー3人がLGBT(同性愛や性同一障害などの性的少数者)に関する用語の意味や自身らの体験について講話し、約20人が参加した。
講話後、コーディネーターを務めた多文化共生マネジャーの喜納高宏さんが「LGBTを理解・支援する人を意味する“アライ”の一員になって一緒に行動しよう」と呼び掛けたところ、11人が賛同した。まちづくり振興会は今後も講座を通して、アライの輪を広げていく。
おねぇカラーズのらむちゃんは、出生時に割り当てられた男女の性別ではない立場をとる人々をさす「Xジェンダー」という用語を紹介。男性か女性か定めきれない「不定性」という在り方などさまざまな立場があることを説明した。らむちゃんは「XジェンダーなどのLGBTに関する用語が世間に浸透し、性別を強要しない“そういう人はそういう感じ”と思えるような環境ができればうれしい」と話した。
らんちゃんは「知る大切さ」と題して、LGBTに関する用語や制度を学ぶことで、異性愛者も考え方が変わり、偏見や差別もなくなっていくことを訴えた。
まーちゃんは、歴史から同性愛について講話した。人間愛として男性同士の愛情がギリシャ神話や日本書紀の時代からあることに触れ、富国強兵思想の普及に合わせて同性愛が禁忌とされた歴史を紹介した。
喜納さんは「相手の立場で想像することが大事だ。一緒に行動していければと思う」と話し、マイノリティーに思いやりを抱く社会づくりの重要性を語った。多文化共生カフェは毎月第2金曜日に開催している。カフェへの参加や講座の問い合わせは(電話)098(989)9392まで。