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アート展の会場でウサギの絵に初挑戦する池原楓人さん=11日、宜野湾市真志喜のブリコルール

 

【宜野湾】1万5千人に1人の割合で生まれるという難病「プラダー・ウィリー症候群」と向き合いながら、アートの世界を広げ才能を開花させている中学生がいる。県立美咲特別支援学校中学部3年生の池原楓人さん(15)だ。11、12の両日には、宜野湾市真志喜にある洋服とハンバーガーの店「ブリコルール」でアート展を開いた。モノトーンの動物の絵、カラフルなハンバーガーの絵など、温かみがある絵で訪れた人の心を和ませた。

 

池原さんは生後約2週間で先天性の難病と診断された。小さい頃から絵を描くのが好きで、犬が身近にいる環境だったこともあり、動物が大好き。絵で動物たちは愛嬌(あいきょう)ある姿に変化する。池原さんが生み出す作品は、独特の感性にあふれている。

 

その才能に改めて気付かされたのは、母・博乃さんの友人の一言だった。今年のゴールデンウイーク、池原さんが友人に1枚の絵をプレゼントした。黄色いワンピースを着た絵を手渡すと「楓人の絵は心を届けているね」との言葉が博乃さんの心に大きく響いた。

 

その言葉に背中を押され、今年9月に念願のアート展を初開催した。二人三脚で歩んできた親子の思いは支えてくれた人たちへの感謝の気持ちだ。「今、僕が目指していることは、描く絵でみんながハッピーになれるよう心を届け、見る人を笑顔にすること」という池原さん。

 

会場ではオリジナルグッズも販売。売り上げの一部を県と池原さんが住む読谷村の両社会福祉協議会などに寄付するという。

 

次回のアート展は12月2、3の両日、宜野湾市喜友名の焼き菓子店「ヴィーヴルオキナワ」で。両日とも正午から午後5時までの予定。(中川廣江通信員)

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