麩や無添加の県産食材など健康にこだわったお菓子を販売するCOKOFU沖縄の新垣伸也さん=12日、浦添市港川のCOKOFU
COKOFU(ココフ)沖縄(浦添市)が2017年8月から麩(ふ)、ココナツ、県産黒糖を主原料に作った菓子を製造、販売し、SNSやテレビ番組などで紹介され、観光客や健康志向の地元客に広がりつつある。オーガニック、県産など食材を厳選して製造し、植物由来の食品しか取らない人(ビーガン)やアレルギーのある人にも対応している。
マネジャーの新垣伸也さんを中心に「マンネリ気味の沖縄土産品に新鮮さを出したい」と始めたのがきっかけだった。新垣さんは「チャンプルーのイメージが強い麩だが、お菓子にも使えると県内の人に知ってもらいたい」と語る。
大手製薬会社に勤めていた新垣さんが脱サラして3人で会社を立ち上げた。「誰でも安心して食べられるお菓子」としてビーガンの食材である麩に注目した。スーパーやインターネットで探し、たどり着いたのが創業320年の歴史を持つ京都の「半兵衞麩」だった。宮内庁や料亭に卸す店だが、社長に事情を話し、特別に提供してもらった。
商品化に当たり、水を含みやすい麩をスナック菓子のような軽い食感に仕上げるよう模索が続いた。県産黒糖、オーガニックのココナツを主原料にした麩菓子は、JAから提携が持ち掛けられ、読谷村産のニンジンを使った麩菓子を開発するなど認知度を上げている。
4月からは県内企業が作るくるま麩で麩菓子の販売を始める。新垣さんは「値下げが続き経営が厳しい県内の麩会社に、少しでも貢献できれば」と語った。
京都の麩を使った「ここふ」は450円(税込み)。くるま麩のお菓子は380円(同)を想定している。
同市港川のカフェで出すほか、土産品として一部ホテルでも販売している。問い合わせはココフ(電話)098(955)6844。