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沖縄県健康長寿課は22日、県民の生活習慣などをまとめた2016年度「県民健康・栄養調査」の結果を発表した。生活習慣病のリスクを高める量の飲酒をしている人の割合は男性約2割、女性約1割で、ともに全国平均より高く、女性は前回の11年度調査より増えた。県は「適正飲酒量の知識は広がってきているが、行動の変化には結び付いていない」と啓発の難しさに頭を悩ませている。

 

調査は、県民の健康増進につなげる基礎資料とするため、5年ごとに実施。16年10〜12月にかけ、身体状況、栄養摂取、生活習慣の3事項を調べた。無作為に抽出した満1歳以上の男女2074人が応じた。

 

1日当たりの純アルコール摂取量が男性40グラム以上、女性20グラム以上を生活習慣病のリスクを高めるとし、基準を上回る飲酒をしている割合は、男性19・4%(全国13・9%)、女性10・9%(同8・1%)だった。男性は全ての年代、女性は20〜40代で全国平均を超えた。

 

適正飲酒量を知っていると答えた割合は、男性約4割、女性約3割で、どちらも前回より増えていた。

 

◆染みついた習慣抜けず

 

【解説】2016年度の県民健康・栄養調査は、肥満者の割合や、野菜や脂肪の摂取量、平均歩数、生活習慣病のリスクを高める飲酒量など多くの項目で全国平均より悪い値を示した。県は肥満者の多さやリスクの高い飲酒を重点課題と位置づけ、対策を進めているが、体に染みついた食や生活の習慣を改善する難しさを浮き彫りにした。

 

沖縄ではアルコール性肝疾患や、生活習慣病の合併症による死亡率が高いことが指摘されている。県民の生活習慣が要因に挙げられ、県は適正飲酒の呼び掛けやウオーキングイベントの開催など普及啓発を進めてきた。県は「県民意識も高まってきた」と手応えを口にするが、目に見える改善には至っていない。

 

子どものころから意識を高めようと、食育にも力を入れる。県医師会に委託して小中学生用に健康づくりに関する副読本を作成した。野菜摂取の重要性などを訴える。首里城下町クリニック第一・第二の田名毅理事長は「子どもたちが学ぶことで親の意識も高まることもあるだろう。改善には、いろいろな方面からアプローチする必要がある」と強調する。

 

問題点が分かっていても、行動に移さなければ結果は変わらない。日々の行動の積み重ねが、健康を左右する。一人一人が自らの習慣を意識し、できるところから見直すことが求められる。

(前森智香子)