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ボーリング調査に先たち行われたフロート(浮具)を海面に設置する作業=2014年8月14日午後、名護市辺野古沖(ヘリから花城太撮影)

 

米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に関し、国の天然記念物で絶滅危惧種のジュゴンの食(は)み跡が、2014年12月から17年3月まで、辺野古崎付近の藻場で確認されていないことが19日、分かった。沖縄防衛局の調査で判明した。14年8月の工事着手以降、辺野古崎付近の藻場では一度も確認されていない形で、識者からは「工事の音や環境の変化で来なくなったのではないか」との指摘が上がった。

 

沖縄防衛局は取材に対し「辺野古崎でジュゴンが確認されない原因は明らかではない」とした上で、「(工事中に)ジュゴンが確認された場合は作業を休止するなどの措置を講じる」と答えた。ジュゴンの食み跡の調査について沖縄防衛局は、環境監視等委員会で報告しており、名護市嘉陽付近の藻場では食み跡が随時確認されている。

 

ジュゴンネットワーク沖縄の細川太郎氏は「食み跡が見られなくなったのは、海域が騒がしくなった時からだ。トンブロック投入など海域になかったものがあればジュゴンは警戒する」と指摘。「防衛局は工事が影響ないとするなら、無害を立証する責任がある」と強調した。

 

日本自然保護協会の安部真理子氏は、工事着手後、これまでジュゴンが見られなかった大浦湾の深場や伊計島近辺での目撃情報と食み跡があったことに触れ、「一般的にジュゴンはうるさい場所には近づけない」として、工事の影響の可能性を指摘した。(清水柚里)