(写真・神奈川新聞)

 

保護者が負担する購入費用を安くしようと、海老名市立海老名中学校(同市国分南3丁目、生徒数573人)が今夏、学校指定のジャージーについてコンペ(企画競争)の実施を検討している。市教育委員会がコンペの周知や業者募集を引き受けてノウハウを蓄積し、他の中学にも導入を働き掛けていく考えだ。

 

同市では、市教委が昨年5~6月、市内小中学校を対象に保護者が負担する制服、ジャージー、上履き、副教材、修学旅行などの必要経費を幅広く調査した。その結果、指定品の割高感や学校間の価格差が判明し、同7月に保護者負担経費検討委員会を設けて改善に乗り出した。

 

これまでの議論で、同市立中学全6校のジャージーが同一業者により製造されていることが問題視された。「参入業者が多くなれば価格は低下する」との意見が出て、競争原理を促すコンペの実施が検討された。

 

今年5月22日に開かれた第6回の同委員会で、海老名中学をモデル校とすることを確認。具体策として同校に6月、選定委員会を設置してジャージーの仕様書を作成、7月に業者を募集して、8月にコンペを実施して選定、12月に販売開始-とのスケジュールが示された。

 

同校のジャージーは昨年度、男女とも上下9396円で販売。胸に「EBINA」の文字がプリントされ、学年別にカラーのラインが入っている。現行の業者に仕様書を求めた上で、価格の低下が見込まれるなら、デザインの変更も検討する意向だ。

 

同校には指定の半袖運動着(2808円)もあるが、昨年4月から市販の白いTシャツの代用を認めた。保護者に好評で現在、大半の生徒が指定外のものを着用。ワンポイントのロゴ入り程度は可能としたルールに従っているという。

 

市教委就学支援課は、海老名中学でのコンペの結果を踏まえ、本年度中に他の中学にも同様の検討を働き掛ける方針だ。学校側に過度な業務負担にならないよう、当面は市教委がコンペの周知や業者募集を担って支援する。

 

市教委主導のこうした取り組みは県内では珍しい。昨年8~9月に実施した保護者アンケートを踏まえた対応で、ジャージー・運動着・上履きの購入に伴う負担感は76%と高く、価格抑制の見直しに対しては81%が賛成だった。

 

同検討委に参加している保護者代表からは「運動着は1枚では足りず、通常複数枚購入している。成長に合わせて買い替えも必要で負担感は少なくない」「ジャージーはしっかりした作りだが、学年カラーや名前の刺しゅうがあるため、リユース時には困る」などの意見が出された。

 

海老名中学の飛矢崎義基校長は「制服の見直しは課題が多くすぐには難しいと思う。まずはジャージーを対象にコンペを試行してみてどれくらい安くなるのか、確認したい。学校側は一般に学用品を購入してもらう際、価格面をあまり意識してこなかった。6月中に設置する選定委にはPTA役員も入ってもらい、保護者の意見を聴きながら進めていきたい」と話している。

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