那覇市の保育料のお知らせ文書にある、みなし適用の案内文。分かりづらく、見逃している当事者もいた

 

未婚のひとり親世帯に対し、離婚や死別の世帯同様に、保育料の寡婦控除を認める「みなし適用」について、那覇市では2018年の対象世帯47世帯のうち、10世帯の申請にとどまっている。11世帯は多子軽減措置で保育料が既に無料となっているため、実質的に36世帯が対象で、申請率は27%と低い。市は周知が不十分であることを認め、今後当事者に個別に通知するなど改善策を検討している。申請すれば収入によっては保育料が減額まはた無料になる場合があり、制度があっても十分に行き届いていない現状が明らかになった。

 

寡婦控除の「みなし適用」は当事者自身が確定申告などしない限り、自分が対象なのか知る機会が少ない。対象者を把握している市が、積極的に周知する姿勢が求められているにもかかわらず、窓口で「担当者不在」とされ、十分な対応が受けられなかった人もいる。

 

5歳の子がいる30代の女性は、那覇市から年2回届く「保育料のお知らせ」の通知の末尾に数行書かれている、未婚世帯のみなし適用の案内文の分かりづらさに「自分が該当するとは思わなかった」という。知人を通してみなし適用を知り、先月窓口を訪れたものの「担当者がいない」と、後日出直すよう求められた。

 

その後郵送などで書類を提出したが、適用か否かについて2週間以上たつが連絡はない。適用されたとしても今年4月までしか、さかのぼって払い戻せないと説明を受けた。「もっと早く知っていれば、余分に保育料を払わなくてもよかったかもしれない」と悔やむ。

 

また、子どもが保育所に入所した2014年、前年に収入がなかったにもかかわらず、月1万5千円の保育料を求められた。当時手取り月収が10万円程度で生活が苦しく、市役所に出向き保育料の算定根拠を問い合わせたが、十分な説明はなく、みなし適用の話もなかったという。

 

那覇市こどもみらい課の照屋満課長はこれまでの対応について「文書だけでは不十分だった」とし、今後は(1)当事者に個別に通知(2)ホームページで案内(既に実施済み)(3)職員の周知徹底(4)児童扶養手当を受け付ける部署との連携―の改善策を示した。

 

一方、世帯収入が一定以下のひとり親世帯が受給できる児童扶養手当を担当する市子育て応援課は、書類で未婚か否か確認しているにもかかわらず、対象者に保育料のみなし適用の案内をしていない。職員の中には「ひとり親世帯であれば、誰でも減免されると思っていた」と話す人もおり、みなし適用について、職員の理解不足がある。

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