定置網に入り込み、放流作業のため水面近くまで引き揚げられるジンベエザメ=7日午前、南城市知念の海野漁港沖合(ジャン松元撮影) 画像を見る

 

【南城】沖縄県南城市知念の海野漁港沖合の定置網にジンベエザメが入り込んでいるのを6日、漁師が見つけた。ジンベエザメは体長約5.3メートル、重さが推定1.2トンの雄。7日午前、漁師と沖縄美ら島財団総合研究センターの研究員によって定置網からの放流作業が行われた。

 

ジンベエザメを発見したのは、定置網漁船「第5照進丸」の船長照喜名智さん(61)。操業中に、網の中で巨体を揺らし、悠々と泳ぐ姿を見つけた。照喜名さんは研究員の作業を手伝いながら「7年前にも同じようなことがあったが、今回はさらに大きくて、迫力に感動した」と話した。

 

同センターの研究員は放流前に、採血やエコー検査を行ってジンベエザメの健康状態を確認し、生態調査のための衛星タグを背びれに付けた。研究員の松本瑠偉さん(40)によると、見つかったのはまだ若い個体で、健康状態は良好という。松本さんは「採取した血液や、取り付けた衛星タグから情報を得ることによって生態調査が進み、保全活動につながる」とした。

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