おばあのみそ商品化 「饒平名家」代々 孫・めいさん「この味、届けたい」
先祖代々受け継がれたみそを商品化して発信する饒平名めいさん(右)と一緒にみそ仕込みをする山城沙紀さん=3月12日、名護市宇茂佐の森の饒平名エコステーション

 

【名護】戦前から先祖代々受け継がれてきた本部町の饒平名家の手作りみそがこのほど、商品化された。曽祖母のカメおばあから祖母のひさこおばあ(87)へ、ひさこおばあから孫の饒平名めいさん(29)=名護市=へと受け継がれ、めいさんがみそ製造の「手づくり工房 ゆひな」を起業、昔ながらのみそを使った商品開発に力を注いでいる。「47都道府県にこの味を届けたい」と夢を語る。

 

饒平名家のみそ造りは、代々受け継がれた手法で、こうじ造りから始まる。米や酒、大豆などの原料を変えることなく、味を守り続けている。熟成するまでには最低でも半年。名護市内に構えた工房でじっくり寝かせている。

 

めいさんは、5歳からひさこおばあのみそ造りを手伝ってきた。本部町の祖父母宅で家族が食べる量だけ造ってきたが、祖父母が高齢になり仕込みの量が減少、途絶えそうになった時期があったことを明かす。県外の大学を卒業し、栄養士の資格を取得しためいさんは、25歳で帰沖。「おばあのみその味を商品にして残したい。今しかない」と起業を決めた。

 

商品化に向けて、これまで目分量と感覚で造り続けた熟練の技の絶妙な味を数値化することから始めた。分量を量るめいさんの横からみそを手づかみする祖母との葛藤が一番苦労したと笑う。

 

祖父母や父の知也さんからのアドバイスを受けながら、みそを使った商品開発も進めている。現在は、みそのほかに湯を注いで1食分のみそ汁が作れる「みそ玉」、1年以上熟成させたみそに地元のかつおのなまり節を合わせた「あぶらみそ」、天然こうじで作る「しょうゆ糀(こうじ)」を販売している。めいさんと一緒にみその仕込みをする山城沙紀さん(25)は、「お店を構えて量り売りをするのが夢」と語る。

 

“修業24年目の進行形”と笑うめいさんの夢は「みそを絶やさないこと。4歳の娘もみそ造りの手伝いを始めた」と目を輝かせる。

 

商品の一部は、名護市宇茂佐の森の饒平名エコステーションと道の駅許田で販売している。みそは予約販売となっている。

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