米軍普天間飛行場から流出した消火剤と見られる泡=12日、浦添市の牧港漁港(提供) 画像を見る

 

【宜野湾・浦添】米軍普天間飛行場から、発がん性が指摘される有機フッ素化合物PFOS(ピーフォス)を含む泡消火剤が流出した件で、事故翌日の11日昼ごろ、沖縄県宜野湾市の宇地泊川(比屋良川)下流にある浦添市の牧港漁港で、泡消火剤とみられる泡が流れ着いていたことが分かった。環境汚染に詳しい日本環境化学会評議員の田代豊氏が確認した。

 

米軍が回収せず宇地泊川に放置された泡消火剤は、大部分が海へ流れたとみられる。一方、13日午後6時現在も泡とみられる一部が河川に残っていた。宜野湾市などは同日、沖縄防衛局や外務省沖縄事務所へ抗議し、基地内への立ち入り調査を求めた。防衛局は泡消火剤が付着した恐れのある宜野湾市内の保育園の遊具をタオルで拭く作業をした。保育園は当分、園児を遊具では遊ばせないという。

 

漁港の泡について田代氏は「PFOSは環境中で分解されにくく、蓄積しやすい性質がある。泡が立つほどなので、高濃度のPFOSが含まれているのではないか」と推察した。海に流れた場合、生態系へ影響も懸念されるという。

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