比嘉巧署長(右端)と山城強交通課長(左端)から感謝状を受け取る眞喜志康成さん、恵さん夫妻=1日、嘉手納町の嘉手納警察署 画像を見る

 

【嘉手納】嘉手納署は1日、横断歩道を歩行中に軽自動車にひき逃げされ負傷した高齢女性を救助し、さらに容疑者を追跡し早期逮捕につなげたとして、沖縄県嘉手納町嘉手納の眞喜志康成さん(45)=会社員=と恵さん(46)=看護助手=夫妻に感謝状を贈った。

 

2人は4月14日午後7時ごろ、仕事を終え帰路につく途中で事故に遭遇した。嘉手納町と沖縄市を結ぶ県道74号の交差点で信号待ちをしていたところ、犬を連れ横断歩道を渡っていた高齢女性が対向車線を走る軽自動車にひかれ倒れる様子を目撃した。軽自動車はそのまま走り去ったという。

 

助手席に座っていた恵さんはとっさに車を降り、後続車にひかれないよう注意を払いながら女性の脈や呼吸を確認、近くの中古車販売店に協力を求めて救急車を手配した。

 

一方、康成さんは軽自動車を追跡し、運転していた20代の女に現場へ戻るよう説得した。女は酒気帯び運転でもあり、駆け付けた警察官に現行犯逮捕された。

 

その後、女性は搬送先の病院で手当てを受け、現在は回復しているという。

 

康成さんは「運転手は携帯電話を操作しながら運転していて、危ないと思って見ていた。危険運転をしないよう、改めて一人一人が自覚しないといけない」と訴えた。

 

恵さんは「無我夢中でとっさの判断だったが、おばあちゃんが無事で何より安心した」と胸をなで下ろした。「負傷者の体をなるべく動かさないようにすることや、意識や呼吸、出血量の確認など、(看護助手としての)知識が役立って良かった」と述べた。

 

同署の比嘉巧署長は「女性の救護や被疑者の追跡に加え、二次災害なども防いでいただいた」とたたえ、夫妻の勇気ある行動に感謝した。
(当銘千絵)

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