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沖縄は23日、沖縄戦から75年の節目となる「慰霊の日」を迎えた。最後の激戦地となった糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園では同日、沖縄全戦没者追悼式が執り行われる。ことしの追悼式は新型コロナウイルスの感染対策で規模を縮小し、招待者200人程度が参列する。住民を巻き込んだ悲惨な地上戦で犠牲になった20万人余の戦没者を追悼し、恒久平和を願う。平和祈念公園には早朝から多くの遺族が訪れ、亡くなった家族に思いを寄せ、平和の礎に手を合わせた。

 

午前11時50分から始まる追悼式では、玉城デニー知事が「平和宣言」を読み上げ、平和な世界を構築するため沖縄が果たす役割について決意を表明する。普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題に触れ、豊かな自然を次代に残す必要性を訴える。ことしは初めて、国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長、原爆の被害を受けた広島市の松井一実市長と長崎市の田上富久市長がビデオメッセージを寄せる。安倍晋三首相と関係閣僚らは参列せず、首相がビデオメッセージを寄せる。

 

新型コロナの影響で県内各地の慰霊祭も規模縮小や中止が相次いだ。体験者や遺族らは、それぞれの場所で亡き人を思い、平和への誓いを新たにした。【琉球新報電子版】

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