阿波連ビーチ沖に浮かぶ「ハナリ島」=渡嘉敷村 画像を見る

 

【渡嘉敷】渡嘉敷村の阿波連ビーチ沖合約1キロに浮かぶ南北約600メートル、東西約250メートルの小さな無人島「ハナリ島」(離島)への日帰り体験が観光客などから好評を得ている。

 

ハナリ島は周囲がサンゴ礁に囲まれ、色とりどりの熱帯魚が多く見られ透明度抜群。ケラマブルーの海でのシュノーケル、ダイビング、釣りなどのマリンスポーツ体験や砂岩層の白い岩肌、黒色・緑色千枚岩などの観察、島内探検などを楽しむことができる。

 

島は琉球王府時代に久米島の祭祀(さいし)をつかさどった“君南風(チンベー)”に由来する阿波連区の「浜下り行事」の場所でもある。海岸には沖縄戦当時の砲弾の残骸が現在も複数横たわり、当時の傷痕が残っている。

 

島には阿波連ビーチから渡し船で約10分、時間を決めて日帰りの無人島キャンプも可能。村ダイビング協会では「自然保護のルールを守り安全面に気を付けてほしい」と呼び掛けている。

 

阿波連でグラスボートを所有している大城正光さん(83)は「海底観察と合わせてハナリ島に上陸する客が多い」と話した。大阪から訪れた神谷修平さん(35)は「海岸に沖縄戦の砲弾の残骸を見て戦争の恐ろしさを体感できた」、大前麗華さん(28)は「2度目の上陸。手付かずの自然が残っているのが魅力」と語った。

 

無人島渡しの問い合わせは渡嘉敷村観光協会(電話)098(987)2332。
(米田英明通信員)

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