下地島空港から宇宙旅行 PDエアロ、25年開始へ拠点整備 沖縄県と合意
下地島空港で宇宙港事業を始めるPDエアロスペースが開発を目指す有翼型宇宙往還機のイメージ(提供・PDエアロスペース、小池輝政氏)

 

宇宙機開発などを手掛けるPDエアロスペース(愛知県)と県は10日、長さ3千メートルの滑走路がある宮古島市の下地島空港に「宇宙港」の機能を整備する基本合意書を締結した。同社は下地島空港を発着する有人宇宙旅行を2025年にも開始する計画を描いており、早ければ今年12月に無人機による飛行実験を始め、21年夏ごろの格納庫整備などを進めるという。

 

PDエアロは07年に設立し、有翼型宇宙往還機(スペースプレーン)を使った宇宙旅行を目標に、現在は無人機を開発している。同社にはANAホールディングスや旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)などが出資している。

 

同社が開発を目指す機体は、スペースシャトルなどの打ち上げ型とは異なり、飛行機のように水平に離陸し、高度15キロから垂直方向に上昇する。将来的な宇宙旅行の計画は、離陸から着陸まで全行程で90分程度。世界の超富裕層をターゲットに、価格は1400万~1500万円を想定する。

 

同社は3千メートルの滑走路があり、南北に訓練空域のある下地島空港が宇宙港に適していると判断した。25年に年間100人、30年に年間千人の宇宙旅行者を下地島から送り出すことを目標としている。

 

緒川修司代表は「島の特徴を生かして事業を展開していく。宇宙開発拠点に加え、宇宙ビジネスを手掛ける皆さんと協力し、下地島を宇宙ビジネスの拠点としていく」と意気込んだ。

 

国内外の宇宙事業を展開する企業を呼び込むテナント事業、宇宙旅行者向けの訓練事業、飛行実験などを見せる観光事業も展開していく考え。今後、同社を中心に県内外の旅行社や航空会社などと「下地島宇宙港事業推進コンソーシアム(仮)」を設立する。

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