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沖縄県は15日、7月以降の新型コロナウイルス感染者に占める死亡者の割合を1・8%と発表した。4月の「第1波」での死亡者の割合は4・9%で、第1波から3・1ポイント減となった。一方、死亡者のうち70代以上の高齢者が占める割合は4月、7月以降のいずれも80%超だった。7月以降の「第2波」では集団感染による死亡者の割合が60%超となった。高齢者の死亡リスクの高さや、第2波でクラスター(感染者集団)が広がった状況が浮き彫りになった。第1波と第2波の死亡者の感染状況に関する集計の公表は初めて。

 

県によると、4月の感染者は累計142人。男性86人、女性56人で、このうち男性6人、女性1人の計7人が死亡した。7月以降の感染者は累計2155人(15日時点)に達し、内訳は男性1122人、女性1025人、未公表8人だった。死亡者は男性19人、女性18人、未公表1人。感染者、死亡者ともに増加したものの、感染者に占める死亡者の割合は4・9%から1・8%に減少した。

 

糸数公保健衛生統括監は、死亡率の低下と県の対策との関連について「現時点での評価は難しい。もう少し感染経路を分析しないといけない」と話した。

 

一方、別の疾患などで入院中に感染し、死亡したケースが4月はゼロだったが、7月以降は57・9%に及んだ。糸数統括監は「4月時点では、元々入院していない人が感染して重症化し治療が始まるケースが多かった」と指摘した。

 

7月以降の死亡者の感染経路については「集団感染」が60・5%で最多、4月(14・3%)の4倍超に急増した。糸数統括監は、第2波でクラスター発生が目立ったと指摘。今後の対策について「感染予防の指導をクラスター対策班などと連携していく」とした。

 

死亡者の割合が減少した点について、県立中部病院感染症内科の高山義浩医師は「検査対象が拡大したためで、致命率(死亡率)を単純に比較できない」と指摘した。

 

4月は、若い世代が検査を受けにくく、感染者の母集団が高齢者に偏っていたが、7月以降に若い世代も検査を受けやすくなった。

 

高山医師は「80代以上の致命率は下がったとは言えない。ただ、検査体制が拡充し早期受診ができるようになったことは致命率を下げることにつながっている。薬の使い方などケアの仕方も向上してきたと言える」と改善点もあると話した。

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