オンラインを通じた平和学習を支援する「沖縄ピースリンクプロジェクト」を始めた団体・施設の関係者=6日、県庁記者クラブ 画像を見る

 

新型コロナウイルスの影響で沖縄を訪れる修学旅行の中止が相次いでいることを受け、県内のガイド団体などが6日、平和学習をオンラインで後押しする「沖縄ピースリンクプロジェクト」を開始した。ガイド団体や関連施設が連携し、沖縄を訪れることができない学校にガイドや語り部が講話する場を設け、「学びたい人」と「伝えたい人」をつなぐ試み。同日から特設サイトで6団体・施設が情報発信を始めた。

 

プロジェクトには沖縄平和ネットワーク、県観光ボランティアガイド友の会、南風原平和ガイドの会、県平和祈念資料館友の会、旧海軍司令部壕、糸数アブチラガマの6団体・施設が参加している。今後も増やしていく考え。

 

新型コロナの影響で平和学習の機会が激減し、財政的な影響のみならず、体験を話す場の喪失が語り部やガイドのモチベーションを低下させているという。沖縄平和ネットワークの北上田源事務局長(38)は「どこもかなり大きな困難に直面している。今のうちに手を打ち沖縄から気持ちが離れてしまいそうな先生や生徒に声を届けたい」と語った。

 

県観光ボランティアガイド友の会は今年3月以降、全国846校のうち818校からの依頼がキャンセルになった。10月、県外の学校からの要望でオンライン上での講話を初めて実施した。対面ではない、不慣れなパソコンの画面越しでも語り部が自分のペースで体験を話し、生徒からの質問も寄せられた。事務局長の高嶺典子さん(72)は「この方法はいけると思った」と期待を込める。

 

オンラインでの学習に伴い、機材の操作などで技術的な問題が生じるが、団体や施設の枠を越えてスタッフを融通し、学習を支援するという。

 

特設サイトは琉球大工学部3年の宮城弥斗さん(21)とカピストラノ龍さん(20)が手掛けた。

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