沖縄労働局(資料写真) 画像を見る

沖縄労働局や県内のハローワークでは「産業雇用安定助成金」の申請を受け付けている。同助成金は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた事業主が、出向により雇用を維持した場合に、国が出向元と出向先の事業主に支給する。

 

1月1日以降の出向が対象で、上限額は1日1人当たり1万2千円。出向元が解雇していない場合、中小企業で10分の9、大企業で4分の3を助成する。解雇した場合は中小企業で5分の4、大企業で3分の2を助成する。

 

このほか、出向前の教育や出向先に使用する機器や備品の経費の一部として、出向元と出向先に1人当たり10万円を支給する。

 

民間企業同士での出向が主な助成対象だが、出向先が行政機関の場合には、賃金負担が生じる場合などに民間企業のみに助成する。

 

一方、県は昨年9月の補正予算に880万円を計上し、11月に在籍型出向を支援する人材マッチング事業を開始した。だが、現時点で実績は0件。同様のマッチング事業を展開する沖縄総合事務局でも実績は7件にとどまっている。

 

送り出し企業で雇用調整助成金の活用が進む一方、同助成金は休業に比べ、出向時の助成額が低いことが、利用が進まない要因の一つになっていた。

 

県は来年度当初予算に2053万円を計上した。人材マッチング事業の活用促進で雇用維持を図りたい考えだ。昨年12月時点で県内休業者は2万人。休業を対象とする雇用調整助成金の特例措置は3月末で終了する予定だ。

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