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沖縄県内9大学を3月に卒業する学生の就職内定率(21年1月末時点)について、未集計の県立看護大を除く5大学で内定率が50%を下回ったことが17日までに、琉球新報の調べで分かった。琉球大、県立看護大を除く7大学で前年同月と比べ減少し、減少幅は4~26.8ポイントとなり、大学間の差に開きもあった。多くの大学が20年3月末の最終内定率には届かない見通しだ。

 

沖縄キリスト教学院大学は前年同月比26.8ポイント減の43.3%で、同短期大は英語科が同21.4ポイント減の40.8%、保育科が同10.3ポイント減の42.9%だった。沖縄大は同7.8ポイント減の42.3%、名桜大は同14.8ポイント減の41.1%、沖縄女子短期大は同4ポイント減の64.5%、沖縄国際大は同22ポイント減の69%だった。

琉球大は同5.0ポイント増の81.0%だった。本年度から内定申告の方法を書類提出からインターネットの利用に変更したことで、申告する学生が増えたことが影響したとみられる。

 

県立芸大は昨年まで就職希望者を把握せず、卒業時の学生報告から就職率を出していた。今年から就職希望者数と内定者数を把握している。昨年1月末の内定者数は16人だったが、今年は希望者数29人に対して11人が企業から内定を得ている。内定率は38%。

 

本紙が各大学から就職内定率を聞き取りした。

 

県立看護大は看護師国家試験が終わるのを待っていたため未集計だった。

 

りゅうぎん総合研究所の武田智夫調査研究部長は「新型コロナの影響で、企業は従業員の雇用をどう守るかという状況であり、新卒者を受け入れる体制が整っていないことが懸念される。高校生、大学生の就職活動はかなり厳しい状態になっている」と分析した。
(吉原玖美子)

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