白鵬 日本国籍取得で父子鷹の夢、東京五輪で開会式の土俵入りを

大相撲の白鵬(34)が日本国籍を取得したと9月3日に発表された。外国出身の力士が引退後、親方として日本相撲協会に残るには日本国籍が必要となる。ついに、白鵬がかねてから夢にしていた親方への道が開かれることとなった。

 

そんな白鵬には、もうひとつ夢がある。それは東京オリンピックの開会式で“土俵入り”を務めることだ。15年3月、本誌でこう明かしている。

 

「目標は5年後の東京五輪です。父親がレスリングで先の東京五輪に出場しているので、私は開会式での土俵入りをしたいと思っているんですよ」

 

白鵬の父親であるジグジドゥ・ムンフバトさん(享年76)はレスリング選手として64年の東京五輪から4大会連続でオリンピックに出場した。そして68年のメキシコ五輪では87キロ級で銀メダルを獲得し、モンゴル初のメダリストとなった。“モンゴルの英雄”とも呼ばれる父の背中に続き、白鵬は「親子2代でオリンピックに」を夢としているのだ。

 

しかし今年4月、「バイキング」(フジテレビ系)で東国原英夫氏(61)がその夢について否定的なスタンスをとった。白鵬がモンゴル国籍からの離脱を同国政府に申請したということにちなんで、開会式での“土俵入り”を望んでいるという話になった際、東国原氏は「僕は貴景勝派だから」とコメント。続けて、こう述べた。

 

「日本出身といってしまうと…差別じゃないですよ。私は国籍が変わると寂しいと思う方ですから、できれば日本出身の方にやっていただきたいという気持ちが個人的にはあるもんですから」

 

放送終了後、出自をやり玉に挙げた東国原氏に「差別ではないか」といった声が上がった。しかし東国原氏はTwitterで《自国出身の力士を応援するというのは健全なナショナリズムだと私は思います》と弁明し、こう続けた。

 

《自国出身の力士(選手)を応援する事が果たして「差別」なのか。オリパラに、出来れば自国出身の力士を出場して頂きたいと思う事が差別なのか。それを「差別主義者だ」と指弾するのは、「思想・信条の自由」を保障する憲法上、どうなのか》

 

白鵬は15歳で単身来日した当時、62キロと痩せていたためにどこの部屋からも声がかからなかったという。さらに宮城野部屋に入門後は、文化や習慣の違いに戸惑いを覚えた。ホームシックにもなったようだが15年3月、本誌では偉大な父の存在を糧に堪えたと話している。

 

「私は相撲をしに日本に来たのに、相撲以外にもたくさんやることがあったのにも驚きました。生活も稽古もつらくキツかったので、『モンゴルに帰りたい』という気持ちもありましたが、親父はモンゴルの英雄で、私にとっても偉大な存在なので、『あの人の息子なのに、日本で耐えられなくて帰ってきた』と言われるのが、自分に対して許せなかったので、踏ん張れた部分もありました」

 

また14年3月には、懸命に日本語を覚えたというエピソードも本誌に明かしている。

 

「日本語は日本の歌で覚えました。最初は部屋の先輩からCDをいただいて。それが夏川りみさんの『涙そうそう』で、歌詞を丸写しして読み書きを勉強しました。読み方がわからない漢字があるとCDを聴いて『この字はこう読むのか』と。そうやって日本語を覚えたんです」

 

同インタビューでは「モンゴルで生まれ育った私が日本でも存在を認めていただいている」と話し、「本当にありがたいことだと思いますし、“二つの祖国”を持つ人間はそうはいませんから。そういう意味では、自分は本当に幸せ者だと思っています」とも明かしていた。

 

慣れない環境のなか、ホームシックになりながらも独学で日本語を覚えた白鵬。そうして小さな少年は、大相撲史上最多となる42度の優勝を誇る歴史的に偉大な力士となった。果たして、東京五輪の夢は叶えられるだろうか?

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