羽生結弦 負けて書き殴ることも…コーチなしの孤独支える練習日誌
画像を見る 「絶対に勝ってやる」と書かれた羽生のノート(’18年放送『シューイチ』より)

 

■金色のペンで書かれた《絶対に勝ってやる》

 

一人での練習について羽生は次のように話していたことがある。

 

「原点に返って今まで自分が多くの先生に習ってきたことを考え直しながら練習できる時間にはなっている」(昨年8月の日本テレビのインタビューで)

 

また昨年末の全日本選手権後には一人で練習する難しさを聞かれ、

 

「悩み始めると、どうしても負のスパイラルにはまりやすい。そのなかでうまくコントロールするすべだとか、一人だからこそ深く分析したりだとか」

 

悪戦苦闘しながら孤高に特訓する姿がうかがいしれるが、そんな羽生を支える“存在”があるようだ。それも、人ではなくモノである。

 

「羽生選手が小学2年生から20年近く、つけ続けている練習日誌があるんです」

 

前出のフィギュア関係者がそんなふうに教えてくれた。

 

「4歳から小学校2年生まで羽生選手を教えていた最初のコーチがいるのですが、彼女から練習ノートを書くよう指導されて始めたそうです。“練習や試合の調子、注意されたことなど何でもいいからとにかく書くように”と」

 

8歳のときから羽生を知る、元専属トレーナーの菊地晃さん(65)もノートを見たことがあるという。

 

「小学生のときから結弦はいつもノートを手にしていましたね。そのころは“極秘ノート”とか“発明ノート”とか呼んでいて。スケートの技術や練習で気づいたことを書き残していました。『オリンピックで金メダルをとる』なんて夢や目標も書いていたと思います」

 

過去には、日本テレビの取材で羽生のノートの一部が披露されたこともある。A4判のノートに、細かい文字で反省点などがぎっしりと書き込まれたページもあれば、ページいっぱいに金色のペンで《絶対に勝ってやる》と書いたページも……。これについては、

 

「負けて悔しくて悔しくてしょうがなくて“クソ!”と思って、思い切って書き殴っています」

 

と、羽生自身が話している。

 

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