羽生結弦 プロ転向でフィギュア人気が大ピンチ…入場者&視聴率激減でスポンサー離れの懸念も
画像を見る 空席が目立った今年のNHK杯(写真:アフロ)

 

■羽生の活躍した11年間で連盟は20億円以上も“蓄え”増

 

このような、羽生のプロ転向による日本スケート連盟の収入減が、“競技の衰退”を招くのではないかと懸念するスケート関係者の声もある。

 

「日本スケート連盟はフィギュアスケート、スピードスケート、ショートトラックのアマチュア競技を統括する団体です。

 

選手の強化育成や各競技の普及に予算を使うわけですが、その財源は、各種補助金などのほかは、これまでフィギュアスケート関連の利益に頼るところが大きかったのです。具体的にはスポンサーからの協賛金や、大会の入場料収入、テレビの放映料といったものです。

 

フィギュアスケート人気が低迷すればこれらの収入が減る可能性が高いです。視聴率が見込めないからと放映料も下がるかもしれませんし、“協賛金を払う価値を感じなくなった”というスポンサーも出てくるかもしれません。

 

収入減により財源が縮小すれば、各競技の強化費を縮小する必要も出てきます。そのために競技力が弱まれば、人気がもっと衰えて、さらなる収入減となり……という悪循環に陥ることも考えられます」

 

これまで連盟の財務状態は、きわめて良好だった。

 

「羽生さんがシニアデビューした’10年度時点の日本スケート連盟の正味財産、いわば“蓄え”は、約11億円でした。それが羽生さんの五輪2連覇などに伴って収入が膨らんだことで黒字を積み重ねていき、最新の’21年度の決算では、正味財産は34億円超と発表されています。つまり連盟は、羽生さんの活躍した11年間で20億円以上も“貯金”を増やすことができたのです」(フィギュア関係者)

 

羽生がプロ転向した今後、連盟はこの“ゆづ貯金20億円”を食い潰していくことになりそうだ。

 

「各種収入が減ることは必至。“蓄え”がありますから当面は困らないでしょうが、支出を減らすことなどを考える必要が出てくるのではないでしょうか。たとえば大規模な会場での大会開催は控えることになるかもしれません」(前出・フィギュア関係者)

 

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