「早いものでもう12月。ボーナスを心待ちにする方もいるでしょう。今年冬のボーナスは、大企業で平均約93万円(’16年11月・経団連)。国家公務員は約70万円といわれます(同・三菱UFJリサーチ&コンサルティング)。半面、『ボーナスがない』方も意外と多いものです。ボーナスがない方は、積立をしましょう」
こう話すのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。大手銀行の積立金利が0.01%のいま、ボーナスがない人には「使い道を限定した“ユニーク積立”は高利回りでおすすめです」と荻原さんは言う。そこで、荻原さんに狙い目の“ユニーク積立”を教えてもらった。
「最近注目の旅行積立。なかでも、目的地をハワイに限ったJTB「ハワイ積立」が大人気です。同社の一般的な旅行積立の金利、1.75%を上回る3%の高利回りで、10月の発売後3週間余りで約1,000件の申し込みがあったといいます。たとえば50万円コースでは、月2万833円を24回積み立てます。満期時には約1万5,000円の利息が付いて、51万5,616円のハワイ旅行チケットになります」
このチケットはハワイ以外や他社の旅行には使えない。また、現金での払い戻しやおつりもなく、満期後5年以内に利用しなければ権利が失効する。申し込みはこれらの制約を踏まえ、ある程度具体的な旅行日程やプランを決めてから行おう。ただし12月20日までの限定募集となっている。
「ピアノが欲しい方には河合楽器製品が買える「カワイドレミファプラン」はいかがでしょう。積立金は月3,000円から6コースあり36回積立ですが、満期前でも利息分の5%が上乗せされて商品が購入できます」
「カワイドレミファプラン」の特徴は、解約する際も手数料が不要で、積み立てた全額が戻ってくること。途中で気が変わっても安心だ。
「車が欲しい方には、ネッツトヨタ多摩の『T’s Family Member’s Card』。積立金に対して5%の利息が付きます。5,000円以上の毎月定額を50万円まで積み立て可能。新車や車用品の購入、車検などに使えますが、新車購入時にはさらに5%のボーナスが付いて、積み立てた金額に合計10%が上乗せされることに」
これらは高金利をエサに、自社商品を必ず買ってくれる顧客を囲い込む作戦だが、「目的が合えば顧客にもメリットが大きく狙い目」と荻原さんは語る。ただし、目的以外や他社を選べない点がデメリットで、積立先の倒産などのリスクも。保証体制は以前より整っているが、満額返金されるとは限らないのでご注意を。