「今まで8,000人以上の部屋を見てきましたが、実はお金がたまる人の家には、一定の法則があるんです」
そう語るのは、片づけの悩みを心理的な側面から解決する、空間心理カウンセラーの伊藤勇司さん。学生時代の引っ越しアルバイトがきっかけで、部屋と住人の心理の関係に注目するように。11月には『座敷わらしに好かれる部屋、貧乏神が取りつく部屋』(WAVE出版)を出版した。
「部屋と住人の豊かさには、密接な関係があります。汚部屋に住んでいて、お金に困っていた方が、部屋を整えたことで人生が好転していくケースは多々ありました。たとえ今はお金がなくても、その法則を知って習慣づければ、自然とお金を引き寄せる人生になっていきますよ!」
お金がたまる人の家には、4つの法則があるという。伊藤さんが解説してくれた。
【1】玄関・床・窓がピカピカ
「まず、お金がある人の家は、玄関がスッキリして、ピカピカに磨き上げられています。靴は靴箱に収納されているか、つま先をきちんと外に向けて並べられている。玄関は人が出入りし、気を運んでくる場所。靴には外の汚れがつくため、玄関にも悪い気が入りやすい。拭き掃除で汚れを取り除くことが、よい流れをもたらします」(伊藤さん・以下同)
ただ奇麗なだけでなく、花やデコレーションが置かれているなど、住人の趣味嗜好が表れ、温かみを感じられる玄関が理想だという。
「『床面積の広さが収入に比例する』といわれるほど、床も大切です。床は、家のどこにいても必ず接する場所。それだけ、運気にも関係します。経済的に豊かな人は、床にモノがなく、しっかり磨かれていることが多いです」
足の踏み場もないほど散らかっている場所は、モノをガサッと隅に寄せるだけでも構わないのだとか。スペースを作るところから始めよう。
「窓は光を取り込む場所のため、その状態は心理面に大きな影響を及ぼします。お金持ちの人の家は、もれなく窓が曇りなく磨かれていました。いずれにせよ、気持ちが沈んだときは窓を拭くのがおすすめ。新聞紙を少し湿らせて拭くと簡単です」
【2】見えないところまで手入れしている
「目に見える場所ばかりではありません。お金がある人の家は、引出しの中やクローゼット、押入れ、排水口、窓のサッシなど、見えないところまで、ふだんから掃除がいきとどいています。収納も“詰め込む”のではなく、モノを奇麗に“配置する”という感覚で、楽しんでやっているようです」
【3】流行に流されて買ったものがない
「今は断捨離がブームですが、私は、モノはたくさんあっても構わないと考えています。ただ、そのモノがどういう意思のもと買われたのかが重要です。自分が好きだから買ったのであればいいのですが、『はやっていたから』『テレビショッピングを見てつい』『バーゲンで安かったから』などの理由ならば、それは部屋の気を乱す要因となります。見渡したときに、どこか一貫性がなくて散漫な印象の部屋がありますが、これが原因です」
【4】大黒柱である夫のスペースが整えられている
「意識していない人も多いのですが、これは非常に重要です。たとえば、ダイニングテーブルに、一家の大黒柱であるご主人が座るスペースはきちんと確保されているか。このことは、家族関係、夫婦関係のみならず、経済面に大きな影響を及ぼします。ご主人のスペースにモノを置いたり、衣類をかけたりしないよう、いつでも座れるようにしておいてください」
また、夫が一人でくつろげる場所を確保することも大切だ。
「専用のスペースがないと、ご主人は家に帰ってこなくなります。だって自分の居場所がないのですから! 小さくても構わないので、場所を作って、整えてあげましょう。家の中に専用の場所があると、ご主人の心理状態が安定し、金運も上がります」
そのほかにも、トイレや風呂、洗面所など、水回りも重要だ。これらが清潔に保たれ、よい香りが漂っているのも、お金がたまる家の特徴だとか。4つの法則を取り入れ、「お金がたまる家」を作っていこう!