ドレス姿で棺に横たわる“娘”の前で、川島なお美(54)は涙を流し続けた。震える肩を夫・鎧塚俊彦氏(49)がそっと抱きしめていた――。
1月9日、川島が“魂のパートナー”と呼び続けたミニチュア・ダックスフントのシナモン(史奈紋・15歳♀)が天国に旅立った。シナモンは11日に東京都内のペット専用の斎場で荼毘に付された。
「食欲がないということで、川島さんがシナモンちゃんを連れて来院されたのは8カ月前の昨年5月のことでした」(シナモンの治療にあたった獣医師)
胆のうに石や泥がたくさんある状態だったが、検査をすると肝臓内に4センチほどの腫瘍も発見されたという。川島も、昨年1月に肝内胆管がんの切除手術を受けたばかりだ。彼女の長年の知人は言う。
「シナモンが肝臓がんだということがわかったとき、川島さんの友人たちが『ペットは飼い主の病気を半分持っていってくれるから……』と話していました。確かにいま振り返ってみると、シナモンは川島さんを守ってくれたのかもしれません」
シナモンの年齢もあり、摘出手術を断念した川島が選んだのは、食事療法などだったという。さらに彼女は腫瘍が小さくなっていくイメージも、シナモンのお腹に向かって念じ続けたのだ。だが、今年に入ってから容体が悪化……。いま川島はバッグに、シナモンの遺骨と耳の飾り毛をしのばせているという。彼女は1月28日から銀座・博品館劇場でミュージカル『パルレ~洗濯~』に出演予定だ。
「川島さんは稽古場の雰囲気を壊してはいけないと、気丈に振舞っていました。『シナモンは本当に良い子で、私が看取れるように気を遣って逝ってくれたの』と言っていましたね」(舞台関係者)
“シナモン、ママを見守って!”、川島は天国の娘のため、涙をこらえ、稽古に励んでいる。