肩こり、首こりといってもあまり長期に渡って継続していたり、ひどい痛みがある場合は要注意。ふだんからコリにの改善に効果的と思ってやっているケアにも、悪化させてしまうものが。そんなNG習慣をチェックしておこう。
〈ショルダーをやめてリュックに〉
バッグを片側に下げていたので、肩コリを解消するためにリュックに替えてみようという人も多いようだが、それは大きな間違い。肩コリがある人がリュックを背負うと体は左右の差があるのに、リュックのベルトは同じ長さ。片側が圧迫され最初はラクに感じても、だんだん苦しくなりひどい場合は頭痛に。また圧迫された側の血流が抑えられ、よりコリを悪化させてしまう結果となる。
〈痛いけど効きそうなツボ押し〉
痛いほどのツボ押しはいけない。痛いほど効いているというのは勘違い。ほぐれるどころか、痛さで筋肉が緊張し、コリが悪化してしまう。またツボ押しグッズでぐいぐい押したり、自分の指で跡が残るほど強く押すと筋肉の組織を壊して炎症を起こしてしまう恐れがある。
〈首を鳴らしてすっきりさせる〉
関節は関節包という袋のような組織に包まれ、骨と骨の小さなすき間は潤滑油となる関節液で満たされている。急に関節が動くと、この関節液が気化し、それがはじけるときの音が周囲の軟骨や骨などに反響して「ボキッ」と聞こえるのだ。あまり繰り返すと軟骨が肥大化して神経を圧迫。コリが悪化したり、手足のしびれなど深刻な症状になることも。
〈ランニングで代謝をよくする〉
血行をよくする有酸素運動は、コリを解消するにはベストと思われているようだが要注意。正しいフォームで走ればよいのだが、実際は自己流で走っている人がほとんど。かなり続けている人でも腕の曲げ方や振り方がおかしく、肩甲骨に負担がかかったり、肩に力が入りすぎて、コリを悪化させている人も多いようだ。
〈半身浴で温まる〉
コリは筋肉が緊張してこわばった状態なので冷やさずに温めたほうがよい。首まですっぽりお湯につかって温まろう。首までつかるのはよくないという説もあるが、それは心臓が弱い人などの場合。首まで湯につかると湯の水圧で体を引き締め、血行と代謝を促進しコリ対策の効果がアップ。
〈ストレッチ枕で首を伸ばす〉
ストレッチ性の高い枕は一瞬気持よく感じられるかもしれないが、首が前に倒れすぎたり、後ろにのけぞりすぎる傾向があるのでNG。できれば自分の首のカーブに合わせてセミオーダーするのがお勧めだ。
〈湿布を貼り続ける〉
つらい状態が緩和されるなら貼ってもよいが、何度も張り替え続けたり、すぐに湿布に頼るのはよくない。感覚がまひしてどんどん効かなくなる。湿布薬の消炎鎮痛剤は痛みを止めるために血流を止めて炎症を抑える。もともとコリは血流が悪いのが原因なので、貼り続けるとさらにコリを悪化させてしまう恐れも。
コリは放置せず、早めのケアが大切。痛みがひどい場合は一度病院で医師に相談を。