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日本人の1日のカロリー摂取量は、’71年から年々、減っていることをご存じだろうか?順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生は言う。

 

「厚労省によると、’71年に約2,300キロカロリーあった1日の1人あたりの摂取カロリーが、’00年代には1,900キロカロリー台に。現在は終戦直後の数値を下回っています。同様に糖質摂取量も’70年代から徐々に減少しています。それにもかかわらず、高血圧や糖尿病は増加の一途。さらに5人に1人がメタボリックシンドロームか、その予備群といわれるほど肥満が増えています」

 

その背景には、和食から脂肪分が多い欧米型食生活への変化がある。さらには、糖の「質」が変わったことが、大きく影響しているという。

 

「そこで関心を集めているのが『スローカロリー』です。2月に、日本の医師や研究者、企業らによって設立された『スローカロリー研究会』は、『肥満や生活習慣病の予防のカギになる』とスローカロリーを研究しています」

 

「スローカロリー」とは、精製された食材ではなく、糖の消化吸収の速度が遅いものをとることで、健康な体を作るという考え方。たとえば、白米ではなく玄米、通常の小麦ではなく全粒粉の小麦、砂糖よりハチミツがいいようだ。

 

「わかりやすく説明すると、ご飯や麺、砂糖は消化されると、ブドウ糖となり、血液に取り込まれます。その際、急激に血糖値が上がると、すい臓などの内蔵に負担をかけるばかりか、肥満や糖尿病、高血圧や心臓病などの引き金に。血糖値の上昇が緩やかな炭水化物をとることで、生活習慣やがんも予防できる可能性を秘めているのです」

 

糖質を制限すると、栄養バランスを損なう。糖を「悪者」と考えずに、「質」を吟味したほうが病気を予防し、ダイエット効果もあるようだ。

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