押すだけではNG！意外と知らない肩こり解消ツボ押しのコツ

今秋のドラフトで注目を集めたあの選手も施術するゴッドハンドが教える「肩こり解消」ツボ押しの豆知識

「よく『○○に効くツボ』みたいな情報がありますが、じつは普通の人がそのまま試しても効かない場合が多いんですよ」

そう語るのは、パーソナルトレーニングジム「デポルターレクラブ」でボディケアを担当する奥山禅さん。

トップモデルや一流女優、プロスポーツ選手、経営者といったセレブリティたちが数多く通う超人気スポーツクラブで、“美と健康のエキスパート”たちから絶大な信頼を得ているボディケアのゴッドハンドだ。

「うちのジムにいらっしゃる会員の方々は各界のプロフェッショナルな人ばかりなので、仕事だけでなく普段の生活でも体や神経を酷使している人が多い。ジムに所属しているパーソナルトレーナーや栄養士と密に情報共有した上で、その人に最適なボディケアを提供することが重要だと考えています」

「侍ジャパン」で活躍するプロ野球選手や今秋のプロ野球のドラフト会議で注目を集めた選手など、トップ中のトップアスリートたちの体の調子を整え、彼らがより良いプレーができるためのサポートを行っている奥山さん。

スポーツ科学のノウハウに、鍼やお灸などの東洋医学を組み合わせたボディケアが人気の奥山さんに、「自分で簡単にできるツボ押し」を教えてもらおうとしたところ、冒頭のような答えが返ってきた。

「例えば、肩こりになる原因は複数あって、その原因によって『肩こりに効くツボ』は変わってきます。例えば、代表的なのは『ストレスによる肩こり』や『目の疲れからくる肩こり』。意外なのは『便秘』から肩こりを引き起こす場合もあるんです」

便秘から肩こり！

意外な肩こりの原因を教えてもらったが、今回は肩こりの原因の定番ともいえる「ストレス」と「目の疲れ」を解消するツボを奥山さんに教えてもらった。

ツボの場所さえ掴めば、誰でもどこでも簡単にできるので、ぜひ試してみてほしい！

■奥山さん直伝「肩こり解消ツボ押し」〔1〕

「ストレス解消」のツボ（1）【郄門（げきもん）】

イライラしたり、不安を感じたりするとストレスが溜まる。両腕の真ん中にあるツボ「郄門（げきもん）」を刺激することで、緊張や精神的な不調を和らげる効果があるという。

「例えば車の酔い止めパッチもここと同じ経絡上にある内関（ないかん）というツボに張ったりするように、このあたりにはメンタル系に効くツボが多くあります」

「基本的には左手に出やすいので、このあたりが張っているかチェックしてみてください。普段から張り具合をチェックしておくと、その日の体調がつかみやすいので、ぜひ継続して試してみてください」（奥山さん）

（1）左腕の内側を探る

（2）腕の手首から肘の間の中心部分を逆の手の指で押す

（3）1分ほど呼吸に合わせて押したり緩めたり、ゆっくり刺激する

■奥山さん直伝「肩こり解消ツボ押し」〔2〕

「ストレス解消」のツボ（2）【労宮】（ろうきゅう）

ストレスを感じ続けると身体が緊張し、血流が悪くなっていく。手の中心部に位置するツボ「労宮」（ろうきゅう）を刺激することで、血行が良くなって緊張を緩和させ、気持ちを落ち着かせる効果があるという。

「もしかすると、緊張した際に『人という字を手のひらに書いて飲む』というおまじないも、この労宮を刺激するということに由来しているのかもしれませんね」（奥山さん）

（1）手の指を曲げ、握りこぶしを作る

（2）中指と薬指の指先の間を、逆の手の親指で押す

（3）1分ほど呼吸に合わせて押したり緩めたり、ゆっくり刺激する

■奥山さん直伝「肩こり解消ツボ押し」〔3〕

「目の疲れ解消」のツボ【天柱】（てんちゅう）

パソコンやスマホなどを長時間見続けると目が疲れ、肩こりが引き起こされる。

「天柱（てんちゅう）という首にあるツボを刺激することで血行を促進し、目の疲れを緩和させる効果があります。また、このツボは肝機能の働きを促進する効果もあるので『顔のむくみ』を解消することにもつながります」（奥山さん）

（1）首の後ろに手をまわし、4本の指を組む

（2）首の後ろ髪の生え際にある2本の太い筋の外側を両手の親指で押さえる

（3）1分ほど呼吸に合わせて押したり緩めたり、ゆっくり刺激する